ニサバ

分 類メソポタミア神話
名 称 𒀭𒉀d.nisaba〕(ニサバ)【シュメル語】
𒀭𒊺𒉀d.nisaba〕(ニサバ)【シュメル語】
容 姿粘土板とペンを持った女神。
特 徴穀物と書記の女神。楔形文字を発明した。
出 典

書記官に崇拝される初期の女神!?

ニサバはシュメル神話の書記と穀物の女神。ウンマ市やエレシュ市で崇拝された。また、シュメルの書記官の守護者として篤く崇拝された。楔形文字の「𒉀」は小麦の茎を表す表形文字なので、元々は穀物の女神だと考えられる。おそらく、小麦の売買の記録が重要になるにつれて、書記の機能が重要視されるようになった。書記の女神としては、粘土板とペンを持った姿で表現される。楔形文字は彼女の発明とされ、契約、法律、歴史、文学なども司るようになった。

ウル第3王朝の頃には、書記の機能はナブーにとって代わられた。

ちなみにシュメル地方を統一したウンマ市の王ルガルザゲシの個人神はニサバで、ルガルザゲシがラガシュを陥落させたことを表現するウルカギナの碑文では、ラガシュを破壊した罪をルガルザゲシだけでなく、彼の個人神であるニサバ女神にも背負わせている。

《参考文献》

Last update: 2020/07/24

サイト内検索