マーマン

分 類ヨーロッパ伝承イギリス伝承
名 称 merman(マーマン)《海の男》【英語】
容 姿上半身は人間の男性で下半身は魚の姿。
特 徴マーメイドの男性版。気性が荒く、空腹のときには人魚の子供をも喰らう。危害を加える人間には海を荒らして反撃する。
出 典

人魚たちに危害を加えると、嵐を起こして襲ってくる!?

ヨーロッパ伝承の「人魚」と言えば、mermaid(マーメイド)だが、マーメイドは女性の人魚で、男性版の人魚はmerman(マーマン)《海の男》と呼ばれる。

マーマンもマーメイドと同様に、上半身は人間で、下半身が魚の姿をしている。髪の毛と髭は緑色だとも言われる。一般的にマーメイドが美しい女性の姿をしているのに対して、マーマンは醜い顔をしている。マーメイドと人間の恋愛や結婚の伝承も多く残されているが、基本的にはマーメイドはマーマンを夫にしている。ボトレルが『西コーンウォールの伝承と炉端物語』(1870年)に収録した「ルーティーとマーメイド」によれば、マーマンは非常に気性が荒く、空腹が続くと自分の子供ですら食べてしまうという。ただし、マーマンは基本的には人間には無関心で、人間の女性を誘惑して水中に誘ったり、わざわざ船乗りたちを襲ったりと、人間と積極的に関わろうとはしない。唯一、人魚たちに危害を加える人間がいると、嵐を引き起こし、海を荒れさせて船を沈めるという。

《参考文献》

Last update: 2023/04/22

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