目玉しゃぶり(めだましゃぶり)
| 分 類 | 日本伝承 |
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目玉しゃぶり(めだましゃぶり)【日本語】 | |
| 容 姿 | この世のものとは思えない美しい女の妖怪。 |
| 特 徴 | 目玉がたくさん入った箱を持つ。 |
| 出 典 | 『今昔物語集』(12世紀頃)ほか |
目玉がたくさん入った歯を持つ謎の女!?
目玉しゃぶり(めだましゃぶり)は日本の妖怪。近江国(現在の滋賀県)の瀬田の唐橋に出没したとされる。この世のものとは思えないほど美しい女の姿をした妖怪で、唐橋を渡る旅人がいると、絹の布で包まれた箱を差し出して、橋のたもとにいる女に渡すように頼んでくる。相手がそれを受け取ると、絶対に中を見ないように忠告する。言葉どおりに橋を渡ると、たもとに別の女が立っている。頼まれたとおりに箱を渡すと何事も起きないが、もしも箱の中を覗いてしまうと、人間から抉り取られた目玉が大量に入っているという。そして、箱を開けた者は原因不明の病にかかって程なくして命を落とすという。
瀬田の唐橋は俵藤太がオオムカデを退治したことでも知られる有名な橋。
この話の元ネタは12世紀頃の『今昔物語集』に載っている。紀遠助という人物が京都の東三条殿で宿直をしていて、休みを与えられて、故郷の美濃国(山梨県)に帰ろうとするときの話である。瀬田の唐橋を通ったところで謎の女に出会う。「どこに行くのか」と問われ、「美濃だ」と答えると、美濃国方県郡の唐の郷の橋のたもとにいる女に渡すように、絹の布で包まれた箱を預かる。しかし、紀遠助はうっかり用件を忘れて橋を通り過ぎ、家まで戻って来てしまった。次に橋を通るときに渡そうと物置に小箱をしまったが、妻がそれを見ていて、誰か他の女に渡すために京都で買ったのだと勘違いして開けてしまった。すると、 しかし、『今昔物語集』では、妖怪には名前が与えられていない。「目玉しゃぶり」と命名されたのは昭和になってからのようだ。また、昭和の妖怪関連書籍では、原因不明の病にかかって死んだ男の死体からいつの間にか目玉がなくなっていたという恐ろしい展開がつけ加えられている。
《参考文献》
- 『日本妖怪図鑑』(リリパットブックス)
Last update: 2025/10/19
