マサーン

分 類インド伝承
名 称 मसानmasān〕(マサーン)《火葬場》【ヒンディー語】
मसानीmasān〕(マサーニー)【ヒンディー語】
容 姿子供の霊、あるいは真っ黒い肌の女性。
特 徴墓地や火葬場に棲む吸血鬼。影を横切ったものを狙う。
出 典

インドの吸血鬼!?

マサーンはインド伝承に登場する吸血鬼の一種。マサーンは《火葬場》という意味で、一般的にマサーンと言えば、子供の幽霊で、主に子供を狙う。子供の姿で出現し、その影の中に子供が入ろうものなら、その子供に憑いてしまい、殺してしまう。ときどき、長い衣服を地面に引きずりながら歩いている女性も狙われる。長い衣服がマサーンの影を横切った瞬間、マサーンはその人間にとり憑いて、家までついて来るという。

マサーニーの方は大人の女性で、墓地や火葬場を根城にしていて、夜になると火葬場の灰の中などから出現し、墓地や火葬場の近くを通りかかる人間を獲物として狙う。マサーニーはしばしばカーリー女神のように真っ黒い肌をしているなどと説明される。

マサーンにしてもマサーニーにしても、狙われたら逃れることはできないので、極力、墓地や火葬場に近づかないことがよいとされる。影の長い不気味な子供に近づかないことも大切で、また、種を投げつけたり、サンスクリットの詩を唱えたりすることも効果があるなどと信じられている。

《参考文献》

Last update: 2020/09/21

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