マンダランカル

分 類フィリピン伝承
名 称 mandarangkal(マンダランカル)《カマキリ》【タガログ語】
容 姿美しい女性に化けているが、正体は長い爪と鋭い歯を持った化け物の姿。
特 徴美貌で男性を誘惑して性行為をし、絶頂の瞬間に男性を喰らう。
出 典

マンダランカルのイラスト

性行為で絶頂に達すると喰われる!?

マンダランカルはフィリピン伝承の人喰い妖怪である。夜、クラブなどに美しい女性の姿で出現し、その美貌で男性の気を惹く。男性が声を掛けると、そのまんまお持ち帰りされ、ベッドで男性とまぐわう。そして、男性が絶頂に達すると、その瞬間に正体を現し、長い爪で男性を捕らえると、尖った歯で喉元にかぶりつき、血を吸い、肉を貪り喰らうという。こうして、男性はそのまま行方不明になってしまう。

マンダランカルはタガログ語で《カマキリ》という意味である。実は、カマキリの雌は、交尾後に雄の頭を噛み切り、食べてしまうことがある。マンダランカルという人喰い妖怪も、このカマキリと同じように性行為の後に男性を食べるので、まさに「カマキリ」と同じ習性を持っている。おそらく、姿かたちがカマキリに似ているわけではなく、他のアスワンの仲間と同様に、醜い怪物の姿だと思われる。

ちなみに、都市伝説や怪談の類いにはよくある話だが、こういう犠牲者の死で終わるエピソードというのは、一体、誰がどうやって把握するのだろうかと、いつも疑問に思う。

《参考文献》

Last update: 2023/06/25

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