舞首(まいくび)

分 類日本伝承
名 称 舞首(まいくび)【日本語】
容 姿3人の首だけが寄り集まった妖怪。
特 徴口から火を吐き、3人で諍い合って宙を舞う。
出 典桃山人/竹原春泉『絵本百物語』(1841年)ほか

3人の男の首だけが宙を舞って言い争う!?

舞首(まいくび)は日本伝承の妖怪。3人の男の首が1か所に集まって、火を吐き、絶えず罵り合っている。

江戸時代の桃山人が著し、竹原春泉が絵をつけた奇談集『絵本百物語』(1841年)には、真鶴が崎の舞首の話が載っている。

それによれば、寛元年間、小三太、又重、悪五郎という3人の悪人がいて、相模の国の真鶴が先で出会った。悪五郎は怪力を持っていたので、小三太、又重は悪五郎を討ち果そうと目配せをした。悪五郎はこれに気づき、小三太を切り殺した。

これを見て慌てて又重が逃げ出したので、悪五郎は小三太の首を切って腰にぶら提げると又重を追い掛けた。追いつかれた又重は刀を構えて応じたが、悪五郎が石に躓いたので、又重は隙をついて悪五郎の肩を袈裟切りにした。それでも悪五郎は起き上がって襲い掛かって来て、2人は取っ組み合いになり、そのまま岩を踏み外して海の中に転げ落ちた。

両者は刀でお互いに首を斬り落としたが、首は水の中でも争った。悪五郎が又重の首に食らいつくと、悪五郎の腰に提がっていた小三太の首が悪五郎の首を噛んだ。こうして3人は首だけになっても互いに食らいついて争いをやめず、夜になると炎を吐き、昼になると海で渦を巻いたという。

絵:竹原春泉の描く舞首

三人の博徒、勝負のいさかひより事おこりて、公にとらはれ皆死罪になりて死がいを海にながしけるに、三人が首ひとゝころによりて、口より炎をはきかけ、たがひにいさかふこと昼夜やむことなし。

3人の博打打ちが勝負をめぐる争いから事件が起こして、役人に捕らえられてみんな死罪になった。その後、死体を海に流したところ、3人の首が一か所に集まって、口から炎を吐きかけながら、互いに争って、昼も夜もやむことがなかった。

巻第五第四十四「舞首」より

《参考文献》

Last update: 2026/01/19

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