マーザー

分 類ベトナム伝承
名 称 Ma da(マーザー)【ベトナム語】
容 姿青白い肌で長い髪の子供の姿。
特 徴水死者の霊。水中に棲み、人間を水中に引き込む。
出 典

身代わりを求めて水中を彷徨う水死者の霊!?

ベトナムでは水難事故で亡くなった人間は成仏できず、水の底に留まってマーザーという妖怪になるという伝承がある。水死者の霊であるマーザーは、川や湖、沼地などの水の中に棲んでいて、身代わりになる犠牲者を探している。そして、身代わりを水中に引き込むことで、ようやく浮上できると信じられている。

水難事故では、犠牲者は水を飲んでしまうことが多く、多くは水中に沈んでしまって、遺体はすぐには見つからない。腐敗ガスが溜まると水面に浮かんでくる。こうやって数日、あるいは数週間経ってから遺体が発見されることが多い。ベトナムでは、このような観察から、水死者は身代わりを見つけるまで水底に囚われていると発想したと解説されることもある。

マーザーは子どもの姿をしていることが多い。おそらく、水難事故で多くの子供が命を落とすからだろう。長い黒髪を持ち、青白い肌をして、泥や藻に覆われた姿をしている。水面から顔や腕を突き出して水辺に人間を誘い、水辺に近づいた人間を水中に引き込む。マーザーは力が強く、泳ぎが得意な人間でも引き込まれてしまうという。

しばしば、マーザーは溺れている振りをすることもある。そうやって心優しい人間が助けようと近づくと、あっという間に水中に引き込んで、溺死させてしまうから恐ろしい

日本の河童などと同様に、水辺の危険を子供たちに教える警告や戒めとして語られることも多い。

《参考文献》

Last update: 2025/09/13

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