リアスタイ

分 類南米伝承
名 称 Llastay(リアスタイ)【スペイン語】
容 姿背の低い男性の妖精。コンドルの上腕骨でつくった笛を持つ。
特 徴コンドルやリャマなどのアンデスの獣を守護する。
出 典

コンドルを守護する妖精!?

リアスタイはアルゼンチンに伝わる妖精。アンデスの代表的な鳥といえばコンドルだが、リアスタイはそのコンドルたちの守り神的な妖精で、アンデスの山々を飛び跳ねるように走り回る。アンデスの伝統的な毛糸の帽子をかぶった背の低い男性で、服装も現地のヤギ飼いたちと何も変わらない。しかし、鋭い目つきで周囲に気を配り、コンドルの上腕骨でつくった笛を持っているので見分けることができる。この笛を音で自然界に安らぎをもたらす。

リアスタイはコンドルだけでなく、リャマなどのさまざまな獣たちのことも守護していて、人間たちが生活のために狩りをすることには寛容だが、必要以上に捕獲したり、動物の赤ん坊を殺したりすると、恐ろしい罰を与えにやってくるという。そのため、アンデスの人々はリアスタイに敬意を払い、コカやタバコの葉、チチャなどのお酒、イナゴマメとトウモロコシの粥などをお供えするという。

アンデスには、動物たちを守護するコケーナという妖精も知られていて、しばしば混同されている。仲間なのかもしれない。

《参考文献》

  • 『南米妖怪図鑑』(文:ホセ・サナルディ,画:セーサル・サナルディ,ロクリン社,2019年)

Last update: 2021/09/29

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