チャンサンボム
分 類 | 朝鮮伝承 |
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장산범〔jangsanbeom〕(チャンサンボム)《萇山虎》【朝鮮語】 | |
容 姿 | 赤い肌で絹のような長い白い毛で覆われた四足獣。 |
特 徴 | 声真似をして人を喰らう。 |
出 典 | - |
声真似をして人を喰らう謎の四足獣!?
韓国の釜山(プサン)に伝わる都市伝説の四足獣。萇山(チャンサン、標高643メートル)に棲むとされる真っ赤な肌に長い絹のような真っ白い毛を生やしたトラのような獣で、釜山各地で人間を襲う。
ことの発端は「잠밤기」というウェブサイトに2人の人間が「未確認生命体」の記事を投稿したことである。この2人の書き込みが似ていたことから注目が集まり、その後、40件近くの類似の目撃情報が寄せられ、インターネット上でさまざまな考察が繰り広げられた。未確認生物(UMA)に分類されることもある。
チャンサンボムは真っ赤な肌で、長く絹のような毛で全身が覆われている。基本的な骨格はトラに似ていて、長く美しい白い毛は一種の幻覚を引き起こし、人々は警戒心を失って思わずこの獣に見惚れてしまうという。顔は長い毛で覆われて隠れているが、青い大きな目と大きな口が覗き、口には肉食動物のような犬歯が生えている。前脚にはナマケモノのような爪がある。赤い顔は老人のようで醜いとされる。
いろいろな鳴き声を出すことができるようで、黒板や金属を擦るような嫌な音、水の流れるような音、雨や風の音、さまざまな動物の鳴き声も真似でき、人間の叫び声のような声も出すことができるという。このようなさまざまな鳴き声を駆使して人間を喰らうという。
チャンサンボムが出現するのは、風が少なく湿った静かな夜で、月は出ているがそれほど明るくはなく、空が曇っていたり、雨が降っている日を好むという。乗用車と同じくらいの速度で走ることができ、狙った人間を執念深く追ってくると言われる。赤い色と大きな音が嫌いで、特に髪の焦げた匂いが嫌いだと信じられている。
慶尚南道(キョンサンナムト)のケヨシが山道で通行人を追い掛けて命を奪うことから、このケヨシの伝承がチャンサンボム伝承の元になったとも言われている。
《参考文献》
Last update: 2025/03/31