ファンホンソク(還魂石)

分 類朝鮮伝承
名 称 환혼석hwan-hon-seog〕(ファンホンソク)《還魂石》【朝鮮語】
容 姿青白く光る石。九官鳥の目がある。
特 徴死者を生き返らせる。
出 典柳夢寅『於于野談』(1609年頃)ほか

不思議な石、雛鳥を生き返らせる!?

ファンホンソク(還魂石)は朝鮮半島に伝わる人間を生き返らせることのできる不思議な石。遺体の上に置くと蘇生させることができる。原産は中国の西海の流沙地域(タクラマカン砂漠のこと)だという。青白く発光し、よく観察すると九官鳥の目のようなぷっくりと突き出たところがある。実はこの突き出た部分こそがこの石の精気の根源で、この部分を擦ったり削ったりすると、人を生き返らせる不思議な力が消え失せてしまうという。

柳夢寅(ユ・モンイン)の随筆『於于野談』(1609年頃)によれば、牙山(アサン)の村の木に、鳥が巣を作っていた。村の子供が巣の卵で遊んでいると割ってしまった。卵の中には羽毛の生えた雛鳥が入っていて、雛鳥を巣に戻したが、すでに死んでしまった後だった。鳥の夫婦はしばらく悲しんでいたが、あるとき、一羽が巣を飛び立ち、数日後に戻ってきた。すると死んだ雛鳥が生き返って鳴き始めた。村の老人が奇妙に思って調べると、巣の中に青く光る石があった。

あるとき、老人の息子が明の都(北京)に行くことになり、老人はこの石を息子に持たせた。北京で石を見た目利きの商人は、その石を金1,000個で買い取ると言って金を取りに行っている間、息子は汚い石を綺麗にしようと石をせっせと磨いた。そして、九官鳥の目のような部分も削ってしまった。

戻ってきた商人は失望し「この石は西海の流沙地域から産出するファンホンソク(還魂石)で、死者の胸元に置いておけば蘇生する。でも、目が消えて気が失われてしまったので、使い道はない」と言って去っていったという。

《参考文献》

  • 『한국 요괴 도감』(著:고성배,위즈덤하우스,2019年)(韓国語)

Last update: 2026/09/23

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