ブラーク
分 類 | イスラーム |
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الْبُرَاق〔Al-Burāq〕(アル・ブラーク)《稲光》【アラビア語】 | |
容 姿 | 身体は白馬。頭は人間の女性。背中にはカラフルな翼。尾は孔雀の羽根。 |
特 徴 | 預言者ムハンマドを乗せて天国や地獄を飛び回った。非常に駿足。 |
預言者ムハンマドを乗せて高速移動する天馬!?
ブラークはイスラームの伝承に登場する天の聖獣。イスラームの始祖ムハンマドを背中に乗せると、あっという間にメッカからエルサレムまで彼を運んだ後、そのまま第七天まで連れて行ったという。これは西暦621年の出来事で、天使ジブリールがこの獣を連れてムハンマドの前に現れたという。ムハンマドは第七天でアダムやアブラハム、モーゼなどの先人と面会し、最終的には神にも面会したという。神は1日50回の祈りを命じたが、ムハンマドが交渉し、1日5回の祈りに減じたとされる。
ブラークは身体は白い馬だが、頭は人間の女性で、背中にはカラフルな翼が生え、尾は孔雀のような美しい羽根飾りがついている。稀に牛の角のようなものを生やしている場合もある。全身は銀色に光り輝き、身体はダイヤモンドやエメラルドで飾られているというから豪華だ。あまりに足が速いため、ムハンマドが各所を旅してきた後でも、出発前に倒れかけたポットがまだ倒れる途中で、それを受けとめることができたという。
イスラームの伝承では、アブラハムもブラークに跨って移動したとされる。アブラハムはカナーンの地にいたが、朝、ブラークは彼をメッカまで運び、その後、夕方にはカナーンに戻したという。
《参考文献》
- 『Truth In Fantasy 事典シリーズ 2 幻想動物事典』(著:草野巧,画:シブヤユウジ,新紀元社,1997年)
Last update: 2024/09/16