貧乏神(びんぼうがみ)

分 類日本伝承
名 称 貧乏神(びんぼうがみ)【日本語】
貧窮殿(ひんきゅうどの)、窮鬼(きゅうき)【日本語】
容 姿ボロボロの服をまとったみすぼらしい老人。
特 徴とり憑いた家を貧乏にする。丁寧に祀ると福の神に転じることもある。
出 典井原西鶴『日本永代蔵』(1688年)、津村淙庵『譚海』(1795年)ほか

その家を貧乏にする神!?

貧乏神(びんぼうがみ)は、とり憑いた人間やその家族を貧乏にする神。ボロを着たみすぼらしい老人や小男として描かれることが多く、怠け者の家に棲みつくと信じられた。

愛媛県の北宇和郡では、囲炉裏の火をやたらに掘ると貧乏神が出ると言われ、一方で新潟県の岩船郡では年越しの夜に囲炉裏で大火を焚くと貧乏神が逃げて福の神がやってくるとされた。

貧乏神と遭遇した男の話

津村淙庵の随筆集『譚海』(1795年)の第12巻に貧乏神が登場する。淙庵の叔父が昼寝をしていると、ボロボロの服をまとった老人が家に入ってきて2階へ上がっていく夢を見たという。以来、家計が苦しくなった。しかし、4年が経って、再び夢にその老人が現れて、「長らく世話になったが、もうこの家を出ていく」と告げたという。 貧乏神は味噌が大好物なので、決して焼き味噌を作ってはいけないと教えられ、そのとおりにすると家は困窮しなくなったという。

貧乏神を祀ると福の神に転じる!?

井原西鶴の浮世草子『日本永代蔵』(1688年)には、貧乏神を祀った男の話が載っている。七草を供えられて、感激した貧乏神が、御礼に男を金持ちにしたという。また、「年中貧乏だが悪いこともなかった。貧乏神の加護のお陰だ」と貧乏神に酒や米を供えて祀った男も、その後、少しだけ利益が得られたという。実際、文京区春日には貧乏神を祀った祠もある。

貧乏神を丁寧に祀ると福の神に転じる場合もあるようだ。

《参考文献》

Last update: 2026/01/14

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