アシャ・ワヒシュタ
分 類 | ペルシア・ゾロアスター神話 |
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𐬀𐬴𐬀 𐬬𐬀𐬵𐬌𐬱𐬙𐬀〔aṣ̌a vahišta〕(アシャ・ワヒシュタ)【アヴェスター語】 | |
容 姿 | - |
特 徴 | 善を讃え、悪を罰する秩序の神格化。聖なる火の顕現。 |
出 典 | 『アヴェスター』(6世紀頃)ほか |
宇宙の秩序や法則を司る火の守護者!?
アシャ・ワヒシュタは、ゾロアスター教でアフラ・マズダーに従う善神のひとり。その名前は《最善なる天則》を意味する。正義や真実を神格化した存在で、善い行ないをした者を褒め、悪行を厳しく罰する。《虚偽》を司る悪神ドゥルジと敵対する。ゾロアスター教は義者(善なる者)を「アシャワン」、不義者(悪しき者)を「ドルグワント」と呼ぶ。善神と悪神の戦いが終わったときには、最終的に善神が勝利するため、その後、アシャワンは楽土に行けると信じられた。
「アシャ」は一般に「天則」と訳されるが、宇宙の秩序や法則のことで、天体の運行や季節の移り変わりなどの大自然の秩序を司る。
次第にドゥルジが不浄と結びつけられるようになると、アシャ・ワヒシュタは清潔と関連づけられるようになった。後世には火の守護者とされ、火そのものと同一視されるようになった。
《参考文献》
Last update: 2020/04/04