アリマスポス

分 類ギリシア・ローマ神話
名 称 Ἀριμασπόσ 〔Arimaspos〕(アリマスポス)【古代ギリシア語】
※ 複数形はἈριμασποί(アリマスポイ)
容 姿一つ目の一族。
特 徴リーパイオス山脈に眠る黄金を巡って怪鳥グリュプスと争っている。
出 典ヘーロドトス『歴史』(前5世紀)ほか

ギリシアに黄金がやってくるのはアリマスポス族のお陰!?

アリマスポスは古代ギリシアの伝承に登場する一つ目の一族である。ギリシアの遥か北方、伝説のリーパイオス山脈に棲んでいたとされる。この山脈にはたくさんの黄金が眠っているとされ、怪鳥グリュプス(グリフィン)が守護していた。そのため、普通なら黄金を手に入れることは非常に困難だったが、アリマスポスたちはこの地まで踏み込んでいって、グリュプスたちと戦い、黄金を奪ってくると信じられていた。

さまざまな著述家がこのアリマスポスとグリュプスの戦いについて伝えている。たとえば、紀元前5世紀のヘーロドトスが『歴史』の中で言及している。パウサニアースも『ギリシア案内記』(前2世紀)の中で言及している。槍を片手にグリュプスたちと勇敢に戦うアリマスポス族が描かれた壷絵も残されている。なお、アイスキュロスは悲劇『縛られたプロメーテウス』(前5世紀)の中で、アリマスポス族は馬に乗ると記述している。

ちなみに、最近のさまざまな文献では「巨人族」と説明されていることが多いが、ギリシア語文献では必ずしも巨人族とは記述されていない。

《参考文献》

Last update: 2024/07/13

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