アミターバ/阿弥陀如来
分 類 | 仏教 |
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अमिताभ 〔amitābha〕(アミターバ)《量り知れない光を持つもの》【サンスクリット】 阿弥陀如来(あみだにょらい)【日本語】 | |
容 姿 | 衲衣を着た修行僧の姿。来迎印を結ぶ。 |
特 徴 | 念仏さえ唱えれば極楽浄土に往生させる。臨終のときには菩薩や神々を引き連れて迎えに来る。 |
出 典 | 『阿弥陀経』(1世紀頃)ほか |
念仏を唱えるものは全て救われる!?
阿弥陀如来は《量り知れない光を持つもの》を意味し、しばしば「無量光仏」などと呼ばれる。『阿弥陀経』によれば、阿弥陀如来は西方の極楽浄土に住んでいて、この極楽浄土は苦しみが全くない世界だという。阿弥陀如来は、元々はインドの王子だったが、仏の説法を聞いて仏の道に目覚め、王位を捨て、各仏の浄土を見て回り、五劫という長い時間を熟考し、極楽浄土をつくったという。そして「念仏を唱える者とは全て必ず往生させる」などの四十八の大願を誓い、それを成就させて如来(タターガタ)になった。観世音菩薩と勢至菩薩を脇侍に配置する。その姿は釈迦如来(シャーキヤムニ)とそんなに変わらないが、ちょび髭を生やした姿で描かれることが多い。また、親指と人差し指(あるいは中指、薬指)をくっつけて輪をつくり、オーケィのようなポーズで描かれる。これは来迎印と言って「迎えに行く」ことを示す印である。
阿弥陀如来は「ナミアミダブツ」と念仏を唱えた者を迎えに来てくれるが、生前の信仰によって送迎の方法は9つのランクに分かれる。上品上生(じょうぼんじょうしょう)の場合には阿弥陀如来を筆頭に、観音菩薩(アヴァローキテーシュラヴァ)と勢至菩薩(マハースターマプラープタ)、その他にもたくさんの仏尊を引き連れ、華やかな音楽付きで迎えに来るが、上品中生(じょうぼんちゅうしょう)、上品下生(じょうぼんげしょう)……とランクが下がるにつれて、同行する仏尊の位や数が減り、中品下生(ちゅうぼんげしょう)では阿弥陀如来のみとなり、下品下生(げぼんげしょう)の場合には阿弥陀如来も迎えには来てくれず、金の蓮華だけが迎えに来るという。これを「九品来迎」という。
《参考文献》
Last update: 2020/05/25