アヴァローキテーシュラヴァ/観音菩薩

分 類仏教
名 称 अवलोकितेश्वरavalokiteśvara〕(アヴァローキテーシュヴァラ)《観る音》【サンスクリット】
観音菩薩(かんのんぼさつ)、観世音菩薩(かんぜおんぼさつ)、観自在菩薩(かんじざいぼさつ)【日本語】
容 姿装身具で飾った菩薩の姿。状況に応じて33の姿に変身できる。
特 徴人々が苦しむ声を聞くとさまざまな姿に変身して救う。
出 典『観音経』ほか

人々の苦しみの声にさまざまな姿に変身して救いに来る!?

観音菩薩は観世音菩薩、あるいは観自在菩薩とも呼ばれるが、一般的には「観音さま」として親しまれている。アヴァローキテーシュラヴァというのは、古い形はアヴァローキテースラヴァだったようで、ava(アヴァ)は《下を》、lokita(ローキタ)は《観る》の過去分詞形、srava(スラヴァ)は《音、声》という意味で、「(苦しむ人々の)声を知覚するもの」と解釈されている。そのため、「観世音」と訳されている。「観自在」と訳すのは、玄奘などがsravaではなくishrava(イーシュヴァラ)との合成語と解釈して、《観下ろす》+《自在者》としたためである。

観音菩薩は人々が苦しんでいる声を聞くと、さまざまな姿に変身して救いの手を差し出す。『観音経』では33の姿に変身できるとされている。その中でも基本形を聖観音と呼ぶ。何でも願いが叶う如意宝珠を持つ如意輪観音、あらゆる方向を見ることができる十一面観音、さらには多くの手で人々を救う千手観音などが知られる。家畜全般を守護する馬頭観音もいる。

《参考文献》

Last update: 2020/05/31

サイト内検索