ウクク

分 類南米伝承(ペルー)
名 称 Ukuku(ウクク)《クマ》【ケチュア語】
容 姿クマと人間のハーフ。
特 徴強靭な肉体と透視能力を備え、集落に繁栄をもたらした。
出 典

クマと人間のハーフ、集落を繁栄させる!?

ウククはペルー伝承に登場するクマと人間のハーフ。クスコ周辺では、クマが若い娘に惚れて、無理矢理、山に連れ去り、その間に生まれたのがウククだという。成長したウククは、クマから逃げることを望む母のために、父のクマを殺し、母とともに山麓の集落に戻ったとされる。ウククはクマと人間のハーフであるため、強靭な肉体を持ち、透視能力も備えていたという。ウククは標高5,000メートルの山頂から氷の塊を削って、山麓の集落に持ち帰ったとされ、その氷を溶かした水は病を治し、畑に豊作をもたらしたという。

2011年にユネスコの無形文化遺産にも登録された「コイヨリッティ」というクスコのお祭りでは、現在でも、ウククを讃え、ウククに扮した人々が氷を背負って踊るという。

《参考文献》

  • 『南米妖怪図鑑』(文:ホセ・サナルディ,画:セーサル・サナルディ,ロクリン社,2019年)

Last update: 2021/10/02

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