ティグバヌア

分 類フィリピン伝承
名 称 tigbanua(ティグバヌア)【フィリピン諸語】
容 姿1つ目。痩せた体型で背が高い。手足と首が長い。
特 徴悪霊ブソの中でも最も危険な種類で現地の人々に恐れられた。
出 典

1つ目の人喰い怪物!?

フィリピンのミンダナオ島のバゴボ族は、悪霊のことをブソと呼び、病気の原因として恐れた。中でも、最も危険な種類はティグバヌアと呼ばれた。ティグバヌアは1つ目の怪物で、背は高く、身体はガリガリに痩せていて、手足は長い。また、首が長く描かれることもある。顎には鋭い歯が並び、鋭い爪を持ち、狙った獲物を引き裂く。アポ山やジャングルの奥地に棲み、埋葬されたばかりの遺体に喰らいつき、血を啜り、骨ごと肉を齧る。ときには共食いをすることもある。

バゴボ族は、ブソを宥めるために祭壇を築き、供物を捧げるが、特にティグバヌアを恐れて、たくさんの祭壇が築かれ、祈りを捧げられたという。ティグバヌアは群れで狩りをする習性があるが、イヌを極度に恐れるため、追い払うためにはイヌをけしかけるのが有効だとされる。

《参考文献》

Last update: 2023/06/25

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