シャムシャム

分 類フィリピン伝承
名 称 Siyam-siyam(シャムシャム)【フィリピン諸語】
容 姿ボロボロの骸骨。
特 徴人間の姿でウマや馬車に同乗し、骸骨姿になって驚かせる。
出 典

ヒッチハイカーは骸骨姿のお化け!?

シャムシャムはフィリピンの都市伝説に登場する骸骨の妖怪。夜、旅行者がウマや馬車に乗って移動していると、普通の人間の姿で現れて、一緒に乗せて欲しいと声を掛けてくる。そして、何気なく会話をしていると、やがて自分が犯した9つの罪を告白し始める。語り終えると、ボロボロの骸骨と化していて、驚いた旅行者が悲鳴を上げると、最寄りの教会について尋ねると姿を消す。シャムシャムはその後、教会を訪問し、修道士の前で懺悔して救われたという。

この話の舞台は19世紀半ばのイロイロ地方だとされるが、アメリカの都市伝説「消えるヒッチハイカー」みたいな筋書きになっている。骸骨姿になって消える点が、少しアレンジが効いている。

ちなみに、フィリピンの言葉でsiyam(シャム)は《9》という意味なので、9つの罪を告白するという話になっているものと思われる。また、siyam-siyam(シャムシャム)で「9日間続く雨」という意味から、5月末の雨季の始まりである「モンスーン」を示すこともある。

《参考文献》

Last update: 2025/06/14

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