シルボーン

分 類南米伝承(ベネズエラ、コロンビア)
名 称 Silbón(シルボーン)《口笛吹き》【スペイン語】
容 姿身長6メートルのガリガリの妖怪。人骨の入った袋を背負う。
特 徴不気味な口笛を吹き、人の命を奪う。
出 典

口笛を吹きながら死を運ぶ!?

シルボーンはベネズエラやコロンビアの間のリヤノスと呼ばれる草原地帯に伝わる身長6メートルほどでガリガリの妖怪。雨季になると、人骨の入った袋を背負って、ガラガラと音を立て、不気味な口笛を吹きながら現れる。そして、酒びたりの人間や女癖の悪い人間の命を奪って、その骨を自分の袋にしまう。あるいは訪れた家の脇に袋を置くと、骨を1本1本、取り出して数える。その家の住民の誰かが骨のぶつかる音に気づけば命は助かるが、もしも誰も気づかずに一晩を明かしてしまうと、その家の誰かが死んでしまうという。シルボーンの不気味な口笛の音は、近くにいればいるほど遠くで、遠くにいればいるほど近くで聞こえるとされる。口笛が聞こえたときに、イヌが吠えればシルボーンに襲われないとか、唐辛子と長い鞭を持っていれば襲われないなどの対処法も伝わっている。

《参考文献》

  • 『南米妖怪図鑑』(文:ホセ・サナルディ,画:セーサル・サナルディ,ロクリン社,2019年)

Last update: 2022/03/26

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