サドゥチュン(蛇頭虫)

分 類朝鮮伝承
名 称 사두충sa-du-chung〕(サドゥチュン)《蛇頭虫》【朝鮮語】
容 姿ヘビの頭をした毒虫。
特 徴人間の体内に寄生し、激痛を引き起こす。
出 典柳夢寅『於于野譚』(1621年頃)ほか

体内に寄生する毒虫!?

サドゥチュン(蛇頭虫)は朝鮮半島の伝承に登場する虫の妖怪。ヘビの頭をした毒虫で、人間の体内に侵入して寄生する。すると、寄生した部位が腫れ上がり、激しい痛みと呼吸困難に陥る。唯一の治療法は、ツルなどのくちばしの長い鳥を利用することで、これらの鳥はサドゥチュンを好んで食べるため、皮膚を突き破ってくちばしを差し込んで、サドゥチュンを引き抜いて食べる。これで症状は回復するが、くちばしで身体を突かれるため、それはそれで激痛を伴う。

柳夢寅(ユ・モンイン)の『於于野譚(オウヤダム)』(1621年頃)にサドゥチュンの詳細が載っている。海西(ヘソ)地方に暮らす農夫の体内にこの毒虫が入り込み、思うように体を動かせなくなり、次第に腹が膨れ上がった。農夫は痛みと呼吸困難から、腹を露わにして木の下に横たわっていた。すると、木の上にいた大きなツルが舞い降りてきて、くちばしを農夫の腹に突き立て、中から何かを引きずり出した。それは、大きなヘビの頭をした虫だった。ツルがそれを呑み込んでしまうと、農夫の病はたちまち癒えたという。

海西の場所

ちなみに、『於于野譚』そのものには、この妖怪の名前は書かれていない。コ・ソンベ氏がその姿からサドゥチュン(蛇頭虫)と命名していて、現在ではこの名称でよく知られる存在になっている。

《参考文献》

  • 『한곡 요괴 도감』(著:고성배,2019年)(韓国語)

Last update: 2026/01/26

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