オーレ・ルゲイエ

分 類ヨーロッパ伝承(デンマーク伝承)
名 称 Ole Lukøje(オーレ・ルゲイエ)《眼を閉ざす者オーレ》【デンマーク語】
容 姿虹色の服を着て靴下だけ履いた妖精。
特 徴眠りの妖精。
出 典アンデルセン『オーレ・ルゲイエ』(1841年)ほか

デンマークの眠りの精

オーレ・ルゲイエはデンマーク伝承に登場する眠りの精である。デンマークの童話作家であるアンデルセンが1841年に同名の作品を書いている。その作品の中でオーレ・ルゲイエが詳細に描かれている。オーレ・ルゲイエは絹でできた虹色の服を着て、足音を立てないように靴下だけを履いてやってくるという。そして人々の眼にミルクを流し込む。そうすると人々は途端に眠くなって目を閉じてしまうのである。オーレ・ルゲイエは二本の傘を持っていて、一つには楽しい絵が描いてあり、もう一つは何も描かれていない無地の傘である。いい子供には絵の描かれた傘を広げてかざし楽しい夢を見させてくれる。けれども悪い子供には無地の傘をかざし、ただの退屈な眠りを与え、夢を見させてはくれないのだという。「オーレ」というのはデンマークにはよくある名前のようで、「ルゲイエ」は《眼を閉ざす者》という意味である。

ちなみにドイツにはザントマンという眠りの精の伝承がある。オーレ・ルゲイエは眼の中にミルクを注ぎ込んだが、ザントマンは魔法の砂を投げ入れて人々の眠りを誘う。おそらくオーレ・ルゲイエはこのドイツの伝承に登場するザントマンから派生した妖精である。

《参考文献》

Last update: 2011/06/04

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