モンジャ
分 類 | 日本伝承 |
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亡者(モンジャ、モジャ)【日本語】 亡者火(モジャビ)、亡霊火(モレビ)【日本語】 | |
容 姿 | 海で亡くなった人間の幽霊。 |
特 徴 | 海で亡くなった人間が家に帰ってくる。 |
出 典 | - |
海で亡くなった人間は家に帰ってくるよ!?
モンジャは日本の妖怪。青森県の津軽地方の海岸に伝わっている。海で亡くなった人間の魂は家に帰って来ると信じられている。なお、モンジャは「亡者」が訛ったものである。地域によっては単に「モジャ」と呼んだり、「モジャビ(亡者火)」、「モレビ(亡霊火)」と呼んだりもする。
たとえば、庭で足を叩くような音がして「寒いから火を焚け」などと声がする。あるいは、夜中に戸を叩く音がして、家の人が外に出ても誰もいない。台所の板の間で着物の砂を払う音がして、流しで手を洗う音がする。こういうのは、海で亡くなった人間が家に帰って来ていると信じられた。
モジャは人間に憑くこともあるという。モジャに憑かれると全身、水を浴びたように寒くなって、身体の震えが止まらなくなる。祈祷師(ゴミソ)に相談したところ、供養してもらえずに人間に憑いたことが判明した。
浜で火を焚くとモンジャが火にあたりにくるとも信じられている。ある年に沖合いで漁船が沈んで大勢の漁師が死んだが、遺族たちが浜で火を焚いたら、伝承のとおり、モンジャが現れたという。
《参考文献》
- 『日本妖怪大事典』(編著:村上健司,画:水木しげる,角川文庫,2015年〔2005年〕)
Last update: 2024/07/28