ヨローナ

分 類南米伝承(中南米全域)
名 称 Llorona(ヨローナ)《すすり泣くもの》【スペイン語】
容 姿色白で背の高い女の幽霊。長い黒髪で、顔に目や鼻、口はない。足もない。
特 徴すすり泣きながら夜中に出没。殺した自分の子供を探している。
出 典

女の幽霊に呪われる!?

ヨローナは中南米の各地に伝わる女の幽霊である。背は高く、すらりとしていて、色白の肌をし、長い黒髪を腰まで伸ばしている。顔には目や鼻、口がない。また、日本の幽霊のように足がなく、宙に浮いて音もなく移動する。

ヨローナは生前は人間の女性で、禁じられた肉体関係の果てに子供を身籠ったが、生まれた子供を川に流して殺した。この罪を忘れられず、死後、幽霊となって我が子を探しているのである。

ヨローナとはスペイン語で《すすり泣くもの》という意味で、まさに「泣き女」と呼ぶに相応しく、真夜中にすすり泣きながら子供を探して彷徨うという。

ヨローナが出現した家では、誰かが病気になったり、病人が死んだりする。あるいはバイクの後部座席にヨローナが出現し、冷たい腕で抱きつかれたという事例もある。ヨローナを退散させるためには、十字架や銀製のナイフを交差させて十字にするとよいと言われている。

《参考文献》

  • 『南米妖怪図鑑』(文:ホセ・サナルディ,画:セーサル・サナルディ,ロクリン社,2019年)

Last update: 2022/05/05

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