子泣き爺(コナキジジイ)
分 類 | 日本伝承 |
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子泣き爺(コナキジジイ)【日本語】 児啼爺(コナキジジイ)【日本語】 | |
容 姿 | 赤ん坊のような格好をした老人。 |
特 徴 | 道の脇で泣いているので抱き上げると重くなり、しがみついて殺す。 |
出 典 | 柳田國男『妖怪談義』(1957年)ほか |
赤ん坊を抱きあげたと思ったら……!?
子泣き爺(コナキジジイ)は徳島県に伝わる妖怪。本当は老人の姿だが、まるで赤ん坊のような姿で、夜の山道の脇などで「おぎゃあおぎゃあ」と泣いている。可哀想に思って抱き上げようものなら、突然、重たくなる。離そうとしてもしがみついてきて離れない。そして、その人間を押し潰して殺してしまうという。
元々は三好市において、山の中で不気味な赤ん坊のような声で泣く怪異として収集されていて、「そんなんじゃ、子泣き爺が来るぞ!」と駄々を捏ねる子供を脅す妖怪だったと考えられている。そのため、抱き上げると重たくなって離れないというのは、産女などの伝承と結びついた後付けの可能性が指摘されている。いずれにせよ、昭和の妖怪関連書籍で多く取り上げられ、広く認知されていて、特に水木しげるの『ゲゲゲの鬼太郎』で鬼太郎に加勢する妖怪として描かれ、知名度は高い。
2001年には徳島県三好郡山城町(現・三好市)が子泣き爺の発祥の地と認定され、石像と石碑が建てられている。
徳島県や高知県にはごぎゃ泣きという1本足の子泣き爺に似た妖怪の存在も知られている。
《参考文献》
- 『日本妖怪大事典』(編著:村上健司,画:水木しげる,角川文庫,2015年〔2005年〕)
- 『Truth In Fantasy 事典シリーズ 2 幻想動物事典』(著:草野巧,画:シブヤユウジ,新紀元社,1997年)
Last update: 2020/09/02