ホンコンハルメ・クィシン

分 類韓国伝承都市伝説
名 称 홍콩할매귀신hongkong halmae gwisin〕(ホンコンハルメ・クィシン)《香港おばさんの幽霊》【朝鮮語】
容 姿老婆だが、顔の半分がネコ。
特 徴愛猫と一緒に飛行機事故で死んで合体した。小学生に謎かけをして答えられないと喰らう。
出 典

小学生を襲う猫ババア!?

ホンコンハルメは韓国の都市伝説に登場する半人半ネコの妖怪である。「香港ばあさん」という名前のとおり、おばあさんの顔の半分がネコになった姿をした妖怪で、夕方になると韓国の小学生を襲って殺すとされた。1980年代後半から90年代前半に韓国中に広まり、登校拒否になる小学生が出るなど、社会問題に発展した。1989年にはMBC(韓国文化放送)のニュース番組で取り上げられた。

飛行機の墜落事故でおばあさんとネコが合体!?

あるとき、おばあさんが大韓航空で香港に旅行に出かけた。本来、機内にネコを持ち込むことは禁止されていたが、おばあさんはネコを家に置いておけないため、カバンに隠して機内に乗り込んだという。しかし、不運にも飛行機は墜落した。こうして、おばあさんとネコは死んでしまったが、2つの霊は合体し、韓国に戻ってきて、小学生を襲う妖怪になったという。

ホンコンハルメは、夕暮れになると小学生の肩に手を置く。思わず手に置かれた方に振り返るとホンコンハルメに喰われてしまう。手を置かれたのとは反対の方を振り向くと、今度はホンコンハルメは3つのナゾナゾを出してくる。そのナゾナゾにひとつでも答えられないと、やはり喰われてしまう。無事にすべてのナゾナゾを解けば助かるらしい。稀に名前を聞いてくるときには「홍당무(ホンダンム)」と答えれば助かるという。ホンダンムというのはニンジン、あるいは赤カブのことである。

大韓航空、あるいは他の航空会社においても、韓国から香港行きの路線で墜落事故が発生した事故記録はないので、実際の事故に起因するものではなく、あくまでも都市伝説的に広まった存在である。

《参考文献》

Last update: 2023/10/12

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