コルセンチュン
| 分 類 | 朝鮮伝承 |
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골생충 〔golsaengchung〕(コルセンチュン)《骨生虫》【朝鮮語】 | |
| 容 姿 | 親指ほどのサイズの虫。 |
| 特 徴 | 骨に寄生し、激痛を引き起こす。 |
| 出 典 | 『於于野譚』(1620年頃)ほか |
骨に寄生して痛みを引き起こす虫!?
コルセンチュは朝鮮半島に伝わる虫の妖怪。骨の中に棲息する虫で、親指ほどの大きさなので、脛骨や大腿骨を好んで寄生する。寄生されると激痛を引き起こすとされる。
『於于野譚』(1620年頃)によれば、李氏朝鮮時代の政治家の韓明澮(ハン・ミョンフェ)がこの虫に悩まされたと伝わっている。ハン・ミョンフェには娘がいたが、第8代国王の睿宗(イェジョン)と第9代国王の成宗(ソンジョン)に嫁いで姻戚関係を結んで王朝の実権を握った。彼は73歳まで生きたが、コルセンチュンに寄生されたという伝説が残っている。
コルセンチュンに寄生されたハン・ミョンフェは、あまりの激痛に耐え兼ねて「もう、こんな激痛に苦しむなら脛骨を切り落としてコルセンチュを殺して私も死のう」と決意し、従者に石で脛(すね)を打つように命じた。従者は戸惑いながらも、命じられるままに石で足を打った。しかし、躊躇しているので、なかなか思ったようには骨が砕けない。ハン・ミョンフェは弓を手に取り、矢をつがえて従者に向け、ちゃんとやれと脅しつけた。こうして、ようやく骨が砕け、骨髄が流れ出した。ハン・ミョンフェは骨の中に手を突っ込むと、コルセンチュを引っ張り出して沸騰した油の中に投げ込んだ。コルセンチュの生命力は強く、油の中でもしばらくは動いていた。そして、油が完全に燃え尽きてようやく死んだという。その後、ハン・ミョンフェも間もなく亡くなったという。
《参考文献》
- 『한곡 요괴 도감』(著:고성배,2019年)(韓国語)
Last update: 2025/07/09
