タンピモンドゥ
分 類 | 朝鮮伝承 |
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단피몽두〔danpimongdu〕(タンピモンドゥ)《モンドゥだけをかぶったもの》【朝鮮語】
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容 姿 | 頭巾をかぶっただけの2メートル半から3メートルの人型の宇宙人。 |
特 徴 | 空から降ってきて、金持ちの家に居つき、未来の豊作を予言した。 |
出 典 | 『朝鮮王朝実録』ほか |
空から降ってきた宇宙人!?
タンピモンドゥは韓国の全羅南道に出現した妖怪。一説では宇宙人だとも言われている。
人間に似た姿だが、身長は2メートル半から3メートルほど。頭からすっぽりと「モンドゥ」(罪人に頭からかぶせる袋状のもの)をかぶったような姿をしていたため「タンピモンドゥ(單被蒙頭)」、すなわち、《モンドゥだけをかぶったもの》と呼ばれている。
1470年8月に全羅南道求礼郡に住む平民の朴石老(パクソクロ)が「宝城郡の金持ちの家に鬼神(クィシン)が住んでいる」という噂を流したことが記録されている。それによれば、姿は人間のようだが、身の丈は1キル(約2メートル半から3メートル)以上もあって、モンドゥだけをかぶっていて、空から降ってきたというのだ。そして、毎食1合の米を食べ、「弟も降ってくる。そうすれば豊作になる」などと話したという。ちなみに、この噂を流した朴石老は妄言を吐いた罪で棒打ちの刑となって、義州郡に流罪になったという。
このような話が『朝鮮王朝実録』に正式に記録されているので、当時、それなりに彼の噂を信じた人がいて、問題になったのだと類推できる。
なお、空から降りてきたという点と、モンドゥのようなものを頭からかぶっているという点、未来の予言をした点などから、これは宇宙人だったのではないかと説明されることもある。
《参考文献》
Last update: 2025/03/11