クー・ヴィー・ホー
| 分 類 | ベトナム伝承 |
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Cửu vĩ hồ(クー・ヴィー・ホー)《九尾狐》【ベトナム語】 | |
| 容 姿 | 9つの尾を持つキツネ。 |
| 特 徴 | 妖術を駆使して人々を苦しめ、ラク・ロン・クァンに退治される。 |
| 出 典 | 『嶺南摭怪』(13~14世紀)ほか |
九尾狐、ベトナムの始祖・貉龍君に退治される!?
中国の九尾狐は、ベトナムでクー・ヴィー・ホー(「九尾狐」のベトナム語音訳)と呼ばれている。ベトナムの建国神話の中で、人間に化けて悪さをし、ラク・ロン・クァン(貉龍君)によって退治される。
ラク・ロン・クァン(貉龍君)というのは海に暮らす龍の一族で、ベトナムの伝説的な帝王である。山に暮らす仙人の一族であるオウ・コー(嫗姫)と結婚して、100人の息子をもうける。それがベトナムのそれぞれの民族になったという。その中で、長男のフン・ヴオン(雄王)がヴァン・ラン(文郎)という国を建国し、これがベトナムの最初の王朝になったとされる。
さて、ハノイのロンビエンには昔から洞窟の奥深くに1000年以上生きたクー・ヴィー・ホー(九尾狐)が棲みついていた。変化の術を用いて人間に化けると、村に紛れ込んで、村人を洞窟に誘拐して精気を吸い取り、喰らった。また、化け物に変化して村人たちを脅かした。このため、村人たちは家や田畑を捨てて逃げるしかなかった。
この事態を知ったラク・ロン・クァンは地上に降り立った。クー・ヴィー・ホーもそれを察知して洞窟から飛び出した。クー・ヴィー・ホーは空を飛び、地に潜り、さまざまな獣に変化し、妖術の限りを尽くして戦った。ラク・ロン・クァンも神通力を用いて応戦し、三日三晩の戦いの後、遂にキツネは討ち取られた。
ラク・ロン・クァンはクー・ヴィー・ホーの遺体を洞窟から引きずり出すと、捕らえられていた村人を解放すると、ソン・ホン川の水で洞窟を湖の底に沈めてしまった。それが現在のホー・タイ湖なのだという。
《参考文献》
Last update: 2025/09/15
