チュイセン(臭眚)
| 分 類 | 朝鮮伝承 |
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취생 〔chwi-saeng〕(チュイセン)《臭眚》【朝鮮語】 흑무 〔heug-mu〕(フンム)《黒霧》【朝鮮語】 | |
| 容 姿 | 9メートルほどの黒い霧の姿。 |
| 特 徴 | 悪臭とともに出現する。 |
| 出 典 | 任埅『天倪録』(18世紀頃)ほか |
悪臭とともに現れる黒霧の怪物
チュイセン(臭眚)、あるいはフンム(黒霧)は朝鮮半島の北方の辺境の地・咸鏡道(ハムギョンド)に出没した真っ黒い霧のような姿をした謎の妖怪である。強烈な悪臭を伴って出現するという。
朝鮮王朝時代の文臣の任埅(イム・バン)がまとめた野談集『天倪録(チョニェロク)』(18世紀頃)には、悪臭を放つ霧の妖怪の記述がある。それによれば、咸鏡道(ハムギョンド)に、新しい守領(地方官)が赴任するたびに死んでしまうという不吉な村があった。多くの守領が命を落としたため、誰もその村への赴任を望まなくなったが、ある恐れ知らずの武官が自ら志願して赴任することとなった。
武官が村に到着すると、役所の中は異様な臭いで満ちていた。まるで肉が腐ったような臭いで、下役の役人は「この臭いがすると怪物が現れる」と告げた。悪臭は日増しに強くなり、毎日その臭いを嗅がされる守領は精神的にひどく疲弊していった。
赴任して6日目、役所の中に黒い霧が低く立ち込め始めた。ある夜、その霧が凝縮して3丈(約9メートル)ほどの大きさの姿となった。これといった形にはなっていなかったが、2つの目だけは異様にぎらぎらと光っていた。守領は恐怖に駆られ、酒の勢いを借りてその塊を剣で切りつけた。すると霧は霧散して消え去り、二度と現れることはなかったという。
《参考文献》
- 『한곡 요괴 도감』(著:고성배,2019年)(韓国語)
Last update: 2026/03/01
