チェルーフェ

分 類南米伝承
名 称 Cherufe(チェルーフェ)【マプチェ語】
容 姿岩石とマグマでできた巨人。
特 徴噴火や地震を引き起こすため、生け贄を捧げて鎮めた。稲妻や森林火災、隕石なども引き起こす。
出 典

噴火も地震もチェルーフェの仕業!?

チェルーフェはマプチェ族に伝わる火山の巨人。アンデス山脈のアルゼンチン側には標高6,961メートルのアメリカ大陸最高峰のアコンカグア山が聳えている。ここから南方に複数の活発な火山が点在している。チェルーフェは岩石とマグマで構成され、溶岩の中に棲んでいるとされる巨人で、火山の噴火や地震は、この巨人の仕業と考えられてきた。エネルギーはマグマから直接、取り込んでいるため、この巨人のパワーは無尽蔵で尽きることがない。ときには稲妻を放ち、溶岩を流して森林火災をも引き起こす。マプチェ族の言い伝えでは、隕石などの原因もチェルーフェに帰せられていたようだ。このため、マプチェ族はチェルーフェの怒りを鎮めるために、生け贄を捧げたという。生け贄を食べると、犠牲者の頭に火をつけて山の上から転がして、山麓の人々を驚かせることもあったという。

《参考文献》

  • 『南米妖怪図鑑』(文:ホセ・サナルディ,画:セーサル・サナルディ,ロクリン社,2019年)

Last update: 2021/09/24

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