チャルチウィトリクエ

分 類アステカ神話
名 称Chālchihuitlicuē(チャールチウィトリクエー)《翡翠のスカートを履いた女》【古代ナワトル語】
容 姿ショールとスカート、装飾品をまとった若い女性。
特 徴川や泉を司る水の女神。4番目の世界の支配者。
出 典

川や泉、水の女神さま!?

チャルチウィトリクエはアステカ神話で川や泉、湖などの水を司る女神。雨と稲妻の神トラロックとは兄弟で、その妻とされる。彼女はケシュケミトルと呼ばれるショールと長いスカートをまとい、翡翠の装飾品を身につけた若い女性の姿で描かれる。頭には「豊饒」を意味するリボンをつけている。

第4の太陽の時代を統治した女神さま!?

アステカ神話の「5つの太陽の神話」では、世界は何度も創造と破壊を繰り返していて、現在は5番目の世界(第5の太陽の時代)だとされている。3番目の世界(第3の太陽の時代)は雨と稲妻の神トラロックが支配していたが、火の雨が降って滅亡してしまった。そして4番目の世界(第4の太陽の時代)では、チャルチウィトリクエが「水の太陽」として世界に君臨したという。しかし、大洪水が発生し、第4の太陽の時代も滅び、人々は魚に変えられてしまった。しかも大洪水によって山々が押し流されたため、天空が崩れ落ちてきたという。

こうして4つの時代が終わった後、テスカトリポカケツァルコアトルは協力して世界を再生させ、現在の世界、すなわち、第5の太陽の時代を迎えている。

生命の誕生を司る女神さま!?

洪水の後に出現する大地は滋養に富み、肥沃で、さまざまな生命を育む。このことから、チャルチウィトリクエは豊饒の女神、あるいは誕生の女神とされた。誕生の儀礼に関わっていたようで、川の水で洗礼の儀式をする子供の絵が描かれた図像も発見されている。

Last update: 2021/10/16

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