キャリバン
| 分 類 | ヨーロッパ伝承 |
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Caliban(キャリバン)【英語】 | |
| 容 姿 | 奇形の半人半獣。魚の特徴を備えている。 |
| 特 徴 | 島の主で自然を熟知している。魔術師プロスペローの暗殺計画を立て、失敗した。 |
| 出 典 | シェイクスピア『テンペスト』(1623年)ほか |
自然を熟知した怪物!?
キャリバンはウィリアム・シェイクスピアの戯曲『テンペスト(あらし)』(1623年)に登場する怪物。奇形の半人半獣として描かれる。その姿については必ずしも明確ではないが、劇中で道化師のトリンキュローがキャリバンと遭遇した際に「魚か? 人間か?」「魚のような臭いがする」「鰭(ひれ)のような腕を持っている」などと発言しているため、何らか魚のような特徴を備えていると考えられている。劇の中で毛むくじゃらの怪物や鱗のある怪物などさまざまな姿で可視化されている。
元々は絶海の孤島でアルジェリアのアルジェ出身の魔女シコラクスの息子として誕生したが、父親は悪魔(インクブス)だとされる。シコラクスの死後、島の主として暮らしてきたが、魔術師のプロスペローとその娘のミランダが島に漂着し、彼に島の秘密を全て教えてしまう。そしてプロスペローの娘ミランダを襲おうとして、プロスペローによって魔法で奴隷にされてしまった。
ある日、プロスペローの使い魔エアリアルが引き起こした嵐で難破して島に流れ着いた王の執事ステファーノと道化師トリンキュローに出会う。初めて酒を飲んだキャリバンは、彼らを「神」と崇め、新しい主人として仕えることを誓う。キャリバンは2人を唆(そそのか)し、眠っているプロスペローを殺害して島を奪い返す陰謀を企てた。
キャリバンは島を奪った侵略者として常にプロスペローを憎悪し、島の奪還を画策しているが、その一方で島の自然をよく熟知しており、ステファーノたちに水のある場所、食べられる果物、危険な生き物などを教えている。また、島の音色(音楽)をこよなく愛する側面もある。結局、プロスペローの暗殺計画はエアリアルに見破られて失敗に終わる。しかし、最後にプロスペローはイタリアに帰還する際、キャリバンを赦し、彼を島に残していった。
近年では、キャリバンは植民地支配を象徴した怪物なのだと解釈されている。
《参考文献》
- 『夏の夜の夢・あらし』(著:シェイクスピア,訳:福田恆存,新潮文庫,1971年)
- 『The Tempest』(作:William Shakespeare,1623年,Project Gutenberg)(英語)
Last update: 2026/05/03
