プルガサリ
分 類 | 韓国伝承 |
---|---|
불가사리 〔pulgasali〕(プルガサリ)《不可殺》【韓国語】 | |
容 姿 | ゾウのような鼻と牙を持つ4足獣。 |
特 徴 | 鉄を食べ、硬い身体で武器では殺せない。 |
出 典 | - |
鉄を喰らい、殺せない生き物!?
プルガサリは韓国伝承に登場する架空の動物。時代によってさまざまな姿で想像されるが、一般的には貘(バク)のような姿で、ゾウの鼻、サイの目、クマの胴体、ウシの尾、トラの脚を持った獣として描かれることが多い。全身に鱗がある場合もある。中国では、貘も鉄を食べるとされるが、プルガサリも鉄を食べて成長し、そのために身体は異常に硬く頑丈になり、通常の武器では殺すことができないとされた。そのため、「不可殺(プルガサリ)」と命名されたという。
ほとんどの伝承は、子供のいない老婦人の下を訪れた旅の僧侶が、米を丸めて「プルガサリ」という人形を与えることから始まる。人形はとてもかわいらしく、鉄を好んで食べるため、夫婦は次々と鉄を与える。しかし、針や鍋、包丁、刀など、鉄を食べて、どんどん大きくなり、最終的には巨大な怪物となって手に負えなくなる。軍がやってきても、硬い皮膚で武器が効かないため、倒すことができない。そこで、最終的には僧侶の説法で退治される。あるいは、襲ってきた蛮族や盗賊が蓄える武器を全て平らげて、村を助けることもある。
プルガサリ、怪獣映画になる!?
なお、プルガサリは怪獣映画として製作されている。1962年には韓国、1985年には北朝鮮で映画化された。特に1985年版は、金正日総書記が、拉致した韓国人映画監督・申相玉を監督に、日本の『ゴジラシリーズ』のスタッフを招待して完成させた。この映画に登場するプルガサリは、二足歩行の怪獣で、鉄を食べて大きくなるという設定は活用されているが、「不可殺」という設定の方は活かされていない。
《参考文献》
Last update: 2021/07/18