ビアンゴナン
分 類 | フィリピン伝承 |
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Biangonan(ビアンゴナン)【フィリピン諸語】 | |
容 姿 | 黒い縮れた髪、黒い肌、鋭い爪、後ろ向きの足を持つ小人族。 |
特 徴 | 叫び声で人間を麻痺させて喰らう。 |
出 典 | - |
金切声を上げて麻痺させ、そのまま獲物の喉笛を掻き切る小人!?
ビアンゴナンはフィリピン伝承に登場する邪悪な小人。パラワン島のバタク族に伝わっていて、縮れた黒髪に黒い肌、鋭い爪、後ろ向きの足を持つ小人族である。森の中の最も高い樹木に棲んでいる。彼らはブタや人間の肉を好むため、ブタや人間の姿に変身して村に侵入すると、長く甲高い叫び声を上げる。この声を聞いたものは麻痺してしまうとされ、その隙にビアンゴナンは鋭い爪で獲物の喉笛を引き裂いて殺してしまう。そして、獲物を全て平らげてしまう。しかし、顎の骨だけは残し、樹木にぶら下げておくという。人間の顎の骨がぶら下がっているような樹木を見つけたら、それはビアンゴナンの棲み処なので、注意が必要である。
ビアンゴナンは腐った臭いを放っているらしい。そのため、村人はビアンゴナンが近くにいることを察知できる。そして、ビアンゴナンを追い払うために村に大きな火を灯す。こうすることでビアンゴナンから逃れることができると信じられている。
《参考文献》
Last update: 2024/07/22