白澤(バイゼー、はくたく)

分 類中国伝承日本伝承
名 称 白澤〔baízé〕(バイヅァ、バイゼー)【中国語】
白澤(はくたく)【日本語】
容 姿古くは白い獅子。江戸時代には人面のウシ。3つ目で身体の側面にも3つの目がある獣。
特 徴あらゆる妖異鬼神に関する知識とその対処法を知っていて、黃帝に伝えた。その絵姿は厄除けになる。
出 典

あらゆる妖異鬼神について知る中国の瑞獣!?

白澤(バイゼー、はくたく)は中国に伝わる瑞獣。中国最古の王・黃帝が海辺で遭遇した。白澤は1万1,520種類の妖異鬼神の知識を語り、黃帝にそれぞれの対策をアドバイスした。黃帝が部下にそれを書き取らせたものが『白澤図』で、あらゆる疫病や天災への対処法が記録されたという。『白澤図』は、いわば怪異に対する対策マニュアルのようなもので、その多くは北宋の時代に散逸したが、現在でも一部は残されており、復元が目指されている。

白澤は、徳の高い為政者の治世に出現するとされ、為政者は好んで白澤の絵などを飾った。やがて白澤そのものの絵姿が厄除けになると信じられるようになった。古い時代には、白い獅子のような姿で想像されていたが、江戸時代の日本に伝わり、人面のウシのような怪物で、3つ目で、身体の横にも3つの目がついた姿で想像された。

江戸時代に疫病や戦争などを予言するとされた妖怪のクダンは、この白澤の影響を受けて、富山の薬売りの間で誕生したとされる。

《参考文献》

Last update: 2021/01/16

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