アコップ

分 類フィリピン伝承
名 称 Akop(アコップ)【フィリピン諸語】
容 姿頭から直接、長い手足が伸びている。
特 徴葬儀の場に現れて、未亡人を抱き締めて殺してしまう。
出 典

未亡人を殺してしまう不気味な悪霊!?

アコップはフィリピンのルソン島北部の山岳地方に住むイトネグ族に伝わる妖怪。頭から直接、ぬるぬるとした長い手と足が生えた気持ちの悪い姿をしていて、身体に当たる部分はないとされる。

アコップは村の中で男性の死を察知すると、通夜の場に現れ、夫に先立たれた配偶者を探し求める。そして未亡人を冷たい腕で抱き締め、夫の後を追わせて殺そうとするのだという。そのため、村人たちは妻をアコップから遠ざけるようにいろいろと工夫する必要がある。亡くなった夫の遺体を安置する3日間は、部屋の隅に立てたバリケードの後ろに妻を隠しておく。彼女が眠るときには網などで彼女を覆う。そうすることで、万が一、アコップが彼女に触ろうとしても、長い指が網に絡まってしまう。あるいは白い毛布などで覆うのもアコップを退けるのに有効だとされる。

《参考文献》

Last update: 2025/06/01

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