2023年8月1日 歴史至上主義者!?

ボクは少しだけ変質狂的なところがあって、たとえば、ミュージシャンのalbumを買うなら、1st albumから買わないと気持ち悪さを覚える。漫画もそうで、『ドラゴンボール』が気になる場合でも、その前段で『Dr.スランプ』を買わないと気持ち悪さを覚える。もう、これは完璧に病気なのだと思う。

最近、洋楽を聴く機会が増えた。英語で歌詞を理解できるようになったのもあるし、歴史的な経緯も少しずつ分かるようになってきたからだ。そうなると、俄然、ロックの原点であるエルビス・プレスリーのAlbumを手に入れなくては、と思ってしまう。そうして、次はThe BeatlesやThe Whoに手を出して……。つまり、後世に大きな影響を及ぼしたミュージシャンを、順番に確認して、音楽の歴史を辿らないといけないような義務感に駆られてしまう。

実は、クラシック音楽も同様で、グレゴリオ聖歌、オルガヌス、古典音楽……と音源を聴いていって、ヒンデミットやバーンスタインまでを追い掛けた。バッハやヘンデル、モーツァルト……と片っ端から歴史を追いかけて収集してCDを聞きまくった時期があった。音楽史の本を片手に、そこに出てくる作曲家と楽曲を聞き続けた。

そんなわけで、そんなことをやっているといつまで経っても最新のミュージック・シーンに辿り着けなくなってしまうので、最近は趣向を変えて、えいや、とばかりにビルボードランキングの年間ランキングを2022年、2021年……と上位10曲をダウンロードして並べて聞いている。もう、ね。完璧に病気なのである。

  

2023年8月3日 この世界は言葉には敏感なのに現実には鈍感

ウーマンラッシュアワーの村本大輔氏がインスタに「この世界は言葉には敏感なのに現実には鈍感」と書いたようだが、名言だな、と思った。

彼の故郷の高浜原発が再稼働したことを受け、「事故があった時、地元の人だけじゃなく日本中が被爆しますように」とツイートして炎上したらしい。いつもどおりの彼らしい表現だ。村本氏はこのツイートに対して、インスタで「いつも地元だけが痛みを背負う」と書いていて、「万が一の時は全員が背負って欲しい、そうなればもっと一緒に考えてくれるのにって思ってこれを書いた」と釈明(?)している。総論賛成、各論反対とはよく言われることで、兎角、Not in my backyardになりがちだ。でも、当事者意識を持って考えろ、という彼なりのメッセージなのだろう。

そして、「魔法使いじゃないんだから『日本中が被爆すればいいのにー』と言ってそうなるわけじゃない、言葉は非現実的」と書いていて、続けて、「この世界は言葉には敏感なのに現実には鈍感」と書いている。まさにそのとおりだな、と思う。口では何とでも言える。その言葉尻だけをとらまえて批判することは容易だ。でも、現実にはいろいろなことが起こっている。目の前で起こっている現実よりも、表層の言葉に反応しがちな我々だ。納得して、刺さってしまったので、こうして記事にして、記憶しておこうと思う。

  

2023年8月5日 それぞれの個性が光る6人組!?

Gacharic Spinという6人組のガールズ・バンドがいて、これが圧倒的に巧い。リズム隊が安定している。それでいて、音楽はとても遊び心が満載で斬新だ。それが面白い。それぞれのメンバーが多方面から繰り出すいろいろなサウンドが、ぎりぎりのところでちゃんと融合してひとつの音楽になっている。

「MindSet」は比較的、万人受けする楽曲かもしれない。のっけからリズム隊のクールなサウンドが飛び込んでくる。単純に、格好いいし凄い。そこにアンジェリーナ1/3のマイクパフォーマンスが入ってくる。歌詞は独特だが、サビがキャッチーなのはGacharic Spinの特徴だ。

「カチカチ山」はコミックバンドっぽい雰囲気もある。こういういろんなカラーがあるのが、このバンドの特徴だ。その上、4人がヴォーカルとして歌える。だから、ヴォーカルを交代しながら、いろんな展開ができる。

PVも面白いんだけど、ライヴもちゃんと巧い。そんなわけで、オススメのガールズバンドである。チェケラ。

  

2023年8月7日 TwitterのロゴをXのロゴに変更してみた。

TwitterがXになって、アイコンも変わるということなので、ウェブサイト「ヘタっぴなアルコール蒸留」のTwitterアイコンも、思い切ってXに変更してみた。

今までは、偶然、Facebook、Twitter、pixivが青系のロゴだったのが、Xが黒くなって、今のところ、まだ、見慣れない。でも、そのうち、このロゴにも見慣れてくるのだろうか。

SNSを駆使してみようと思って、いろいろとSNSを始めてみたものの、実はFacebookもTwitterも、更新はあんまりできていない。目標は頓挫していると言える。その代わりと言ってはなんだけど、「日々の雑記」だけは、坦々と、そして粛々と隔日更新を続けているのでご容赦願いたい。……本当は、SNSのネットワークを駆使するはずだったので、そんなんじゃ代替できないじゃんね。あっはっは。

  

2023年8月9日 YouTubeのナンバーワンはYouTuberであるべき

スパイダーメーンが日本最速でYouTubeの1,000万人登録を記念し、しかも覆面を取ったら、その正体がヴァンビだったということで話題になっている。寡聞にして、ボクはスパイダーメーンを知らなかった。どうやら、YouTube Shortのコンテンツだったらしい。ボクはYouTube Shortはほとんど見ない。元々、VineもTikTokも楽しさが分からなかったし、Facebookのリールですら煩わしいなと感じるボクだ。でも、ヴァンゆん時代のヴァンビを知っているボクからすると衝撃だったし、彼の凄まじい執念と底力を感じる出来事だった。

正直な話、ボクはヴァンゆんは最後、結ばれるのだと思っていた。カップルチャンネルの草分け的存在ではあるし、ビジネスカップルではあったけれど、多少なりとも相思相愛の関係なのだと思っていた。そうしたら、2021年12月の「ヴァンゆんチャンネル登録者250万人達成したら結婚する生配信!!」がまさかの250万人に届かず、スベりにスベって、想像を絶する大炎上となった。結婚という人生のイベントを企画にしたことも、式場まで押さえておいて結婚に至らなかったことも、何より、相方に何も伝えず、ドッキリのような形で企画を進行したことも、全てが批判に晒された。騒動後も、ゆんちゃんは健気に頑張っていたが、次第に再生数は落ちていき、メンバーを増員して、寸劇みたいな内容に方向転換し、やがてヴァンゆんは解散した。あのとき、誰もがヴァンビは終わったと認識していたと思う。

そんなヴァンビが、こうしてスパイダーメーンとして復活を果たした。登録者数1,000万人の日本最速記録を塗り替えた。彼の転落人生を知っていると、なかなかに胸アツの展開であるが、本家ヴァンビのチャンネルに足を運んで、ボクはさらに衝撃を受けた。

動画の中で、ヴァンビは、何故、スパイダーメーンという企画に挑戦したのか、その趣旨を説明していた。現在、YouTubeのチャンネル登録者ランキングの頂点に君臨するのはJunyaだ。登録者数2,710万人。大昔、Hikakinとはじめしゃちょーがナンバーワンとナンバーツーで競い合っていたときに、突如、キッズラインが現れて、二人を追い抜いて行ったところまでは、結構、話題になっていた。

その後、TikTok出身のJunyaが海外向けのYouTube Shortで大躍進して、あっという間に並み居る大物YouTuberたちを追い抜いてトップに躍り出た。海外向けの発信なので、Junyaそのものはあんまり日本での知名度は低く、YouTuberたちもライバル視していないのかもしれないが、それでも、日本のナンバーワンYouTuberはJunyaである。

ヴァンビは動画の中で、「日本のナンバーワン、登録者数1位のチャンネルがTikTokerなの。俺はそれが!ものすごく気に食わなかった。YouTubeのナンバーワンはYouTuberであるべきだってめちゃくちゃ思った」と説明する。そして、Junyaの登録者数1,000万人達成の最速記録を塗り替えた上で、ナンバーワンのYouTuberを目指すことを宣言した。

なるほど、ヴァンビを突き動かしていたのは、YouTuberとしての矜持だったのか。ちょっと感動するとともに、納得してしまったので、彼の動画をここに貼り付けて拡散しておこうと思う。

  

2023年8月11日 観たいものを観るし、読みたいものを読むし、聴きたいものを聴く。

8月9日の記事YouTubeのナンバーワンはYouTuberであるべきで、ヴァンビがスパイダーメーンだったという話をしたが、それに絡めて、Short動画についてボクの思うところを書いてみたい。

随分前から、若者たちの間でTikTokが流行っているのは知っている。それに押される格好で、YouTubeもYouTube Shortに力を入れている状況だって把握している。InstagramやFacebookでもリール動画が流れていることも知っている。

こういう短い動画は目を引く。パッと目の前に出されて、思わず見入ってしまうこともある。ボクの場合はFacebookとかで、よくそういう事態に陥る。そして、うっかりすると2つ目、3つ目と引き込まれそうになって、はたと我に返るなんてこともしばしばだ。

だから、こういう動画が、ものすごい訴求力を持っていて、意識が埋没してしまうこともよく分かる。うまいやり口だな、とも思う。

でも、積極的に自分からアクセスするかと言われると、そういうものではないような気がする。少なくとも、ボクの感覚からすれば、たまたま記事を見ているときに目の端に動画が入って、「ん? 何だろう、これ?」と引き込まれるような状況はあっても、自ら、「何か面白い動画はあるかな?」と探しに行くような類いのものではない。

電車やバスに乗っていると、若者だけではなくて、おじさんも含めて、スマホでわざわざTikTokのアプリを立ち上げて、自らアクセスして動画を楽しんでいる。そして、動画が終わればスワイプする。あるいは自動でスワイプされていく人もいる。実は、ボクにはこれが信じられない。何を見るかを閲覧者は能動的に選んでいないのだ。向こうが次々と投げつけてくる動画を「見る」か「飛ばす」の二択で選んでいる。

もちろん、見る見ないの選択をしていくプロセスの中で、AIが閲覧者の趣味嗜好に合わせてそれなりに適切な動画をチョイスしてくれているとは思う。実際、見ている人によって、流れてくる動画は全然、違う。でも、せめて可処分時間を楽しむ動画くらい、自分で選ぼうよ、と思ってしまう。

ボクは飛行機に乗るときだって、機内の映画はほとんど観ない。「観たい」と常々思っている映画がたまたまやっていれば、観ることはある。でも、たまたま機内で上映していたから観るという姿勢は、ボクは違うと思っている。ボクの場合、かねてより観たいと思って観れずに溜まっている映画はDVDで購入して、持参してパソコンで観る。積読で読めずにいる本を片っ端から機内に持ち込んで読む。ダウンロードしたものの落ち着いてゆっくり聞けなかった民族音楽のCDなんかを聴く。誰にとっても時間は有限なのだから、観たいものを観るし、読みたいものを読むし、聴きたいものを聴く。

そういう観点では、ぽん、と目の前にオススメされた動画を精査することなく、可処分時間を差し出すのは、どうなのかな、と思う。そういう意味では、Short動画の面白さは分かるんだけど、結局、時間の浪費で終わってしまうような気がして、ボクはネガティヴな印象を持っている。

  

2023年8月13日 ピーツピ・ジジジ

YouTube「ゆる言語学ラジオ」を日常的に楽しんでいるボクだが、遂には動物語に手を出したようで、シジュウカラ語について学ぼうという回が公開された。

シジュウカラ語で「ピーツピ」は《警戒せよ》、「ジジジ」は《集合せよ》という意味で、それぞれ別の語彙として、それぞれの場面で使われるらしい。たとえば、危険が迫っていれば、「ピーツピ」だけで単独で用いられるし、餌があるときに「ジジジ」と鳴いて仲間を集めることもあるらしい。

その上で、シジュウカラ語には「ピーツピ・ジジジ」という複合語もあって、これは「敵がいるので隊列を組んで威嚇行動をとれ」という意味になるらしい。シジュウカラたちが集まって、隊列を組んで、高速で羽ばたいて、モズなどの敵を威嚇するらしい。

「ピーツピ」と「ジジジ」を録音して、モズのような鳥の模型を用意して、「ピーツピ・ジジジ」と音声を流すと、威嚇行動をとる。しかし、「ジジジ・ピーツピ」の順番だと、シジュウカラは威嚇行動をとらないのだという。つまり、語順がとても大事ということだ。

シジュウカラがシジュウカラ語を話すように、シジュウカラの仲間のコガラという鳥も、コガラ語があって、《集合せよ》は「ディーディーディー」という鳴き声なのだという。そして、シジュウカラとコガラは、ときに「混群」と言って、一緒に群れをつくって行動をするらしく、シジュウカラたちは、コガラ語もちゃんと理解して、連携しているのだという。

ルー大柴のルー語(寝耳にwaterや藪からstickなど)に着想を得て、試しにシジュウカラの「ピーツピ」とコガラの「ディーディーディー」を組み合わせて、「ピーツピ・ディーディーディー」と流してみると、シジュウカラたちはちゃんと威嚇行動に移ったという。つまり、シジュウカラはルー語のような日本語と英語を組み合わせた造語(この場合、シジュウカラ語とコガラ語の組み合わせ)をちゃんと理解できるということになる。

そんなわけで、動物言語学という新しい学問が出来上がったという話である。面白いので、是非、ご視聴あれ。

  

2023年8月15日 日出づる処より

最近、定期的にお気に入りのミュージシャン(主にガールズバンドが多いけど)を紹介していて、実は今日は、別のミュージシャンを紹介しようと思って記事を準備していたところだった。でも、YouTubeのオススメでEast Of Edenというバンドがポップアップされて、あまりの格好よさに痺れてしまって、急遽、記事を変更することにした。

シンフォニックロックとかゴシックロックみたいな路線だと、バンドにヴァイオリニストを加えるという着想はあって、実際にそういう編成のロックバンドもある。East Of Edenの場合、主宰しているのがヴァイオリニストAyasa氏だから、比較的、ヴァイオリンが中心の編成になっている。ボクの彼女のイメージはヲタリストAyasaだ。アニメの主題歌もそうなんだけど、ボカロ楽曲をヴァイオリンで弾いている人という印象がある。wowaka氏の「裏表ラバーズ」をヴァイオリンで見事に弾いていたのが印象的だったし、Yoasobiの「怪物」のアレンジもよかった。最近だと、ストピのハラミちゃんとコラボして「千本桜」を演っていた。

そんなAyasa氏が、世界に打って出るために集めたメンバーらしい。ベースがわかざえもんというところも、正直、驚いた。マキシマムザホルモンのフランチャイズ企画で活躍していたから、忙しいだろうに。他のメンバーたちも、ボクは知らなかったけれど、実績のある人たちらしい。

目立ちたがり屋のAyasa氏なので、ヴァイオリンだけが目立つ構成なのかと思ったら、中盤、ギターが動き出す辺りから、ギタリストも技巧派であることが分かってくる。そして、ヴァイオリンとギターが激しい競演を繰り広げる。それがとても格好いい。ヴォーカルも、アイドル出身らしいが、尖った声で魅力的。ドラムも荒々しい感じでGood。いずれにしても、5人が5人とも主張していて、それでいてちゃんと溶け合っているから、今後の活動に期待である。

  

2023年8月17日 クトゥルフ神話のデザインって凄いよね?

ウェブサイト「ファンタジィ事典」でクトゥルフ神話の項目を粛々と更新している。文章でいろいろと怪物の容姿を描写してみるものの、いまいちイメージが湧かない。たとえば、「古のもの」だと、樽のような胴体、球根状の首、ヒトデ状の頭部、その先端に目玉、首からは長い触手、その先端には口、胴体からはウミユリ状の触手と畳める翼、球根状の脚もヒトデ状……などと描写されてもイマイチよく分からない。

だから、描いてみた。どうだろうか。

  

2023年8月19日 原点回帰!?

ももいろクローバーZが新曲を出した。まさに原点回帰。ももクロらしい楽曲だ。コメント欄もそんな書き込みに溢れている。

一方で、そんな書き込みに対して「懐古厨」と揶揄するコメントもある。ファン心理としては、昔好きだった楽曲の焼き直しを期待する一方で、そればかり続くとワンパターンだと感じたりもするので、全く以って我儘なものである。でも、今回の楽曲は、原点回帰でありながらも、ももクロの歴史を感じる楽曲で、今のももクロだから歌える楽曲だ。これを若いアイドルが歌っても、迫力がないし、説得力がない。今までも彼女たちの積み上げたキャリアの上にある楽曲だから、メッセージに説得力があるし、ぶっ刺さる。だから、決して原点回帰が悪いわけじゃない。1周回って帰ってきても、そこは決して同じ場所ではなくて、スパイラルアップなのである。

……というのは冗談として、最近、新しい学校のリーダーズが台頭してきて、アイドル戦国時代を勝ち抜いてきたBiSHやももクロを追い抜いていかんという勢いだ。海外にも発信していて、うまくやれていて、日本人としては誇らしい気もする。そんな時代において、まだまだ後進に道を譲らないくらいの負けん気でいるももクロが面白い。少しだけ海外も意識した構成になっているところも、またちょっと期待してしまうボクである。

ほぼ同じタイミングで、BABYMETALも新曲を発表していて、それも原点回帰していて、コメント欄が沸いている。しかもももクロの新曲と同様に和のテイストを前面に押し出している。海外でバズるかもしれない。

そして、新しい学校のリーダーズの新曲。ずぅっとこの3曲をリピートしていて、ボクとしては、嬉しい悲鳴であることよ。

  

2023年8月21日 悔しいけれど、もはや十把一絡げにされるのも致し方ないのだ

DJ SODAの性被害騒動が話題になっていて、いろんな論点で侃々諤々、議論されている。やれ、そんな格好をしている方が悪いとか、好きな服を着る権利があるとか、やれ、日本は痴漢大国だとか、DJ SODAはそもそも反日だとか……。

実は、ボクはこのニュースをSmartNewsのアプリで知った。タイトルだけだと、韓国の美人DJがフェスで胸を触られる性加害みたいなタイトルだったので、隣国の話と思ってスルーしていた。それでも、たびたび記事があがって話題になっているので、何でこんなに話題になっているのだろうと思って読んでみたら、日本でのフェスだと知って驚愕した。案の定、日本を批判するような声もあがっていた。

改めてDJ SODAの衣装を確認してみたけれど、そんなに過度な露出ではない。もちろん、多少、煽情的ではあるけれど、ステージ衣装として過度に奇抜なものではない。だから、「そんな格好をしている方が悪い」みたいな論点は変だし、「好きな服を着る権利がある」という主張もこの事件と照らすとあまり適切だとは思えない。

ただ、DJ SODAが目の前までやってきて、たとえ煽情的な衣装を着ていたとしても、だから「お触りオッケィ」と安直に手を伸ばすほど、お客さんの民度が低いとも思えない。一人ならいざ知らず、複数の人が彼女に手を伸ばしているように見える。一体、どういう演出をして、どういう煽り方をしたのか。衣装の問題とは切り離して、当日の演出方法とか、マイクパフォーマンスなんかをよくよく吟味する必要があるのではないか。DJ SODAが目の前まで来て、お客さんが興奮したとは言え、単に衣装が派手というだけで、「お触りオッケィ」とお客さんが演者に手を伸ばすことはないと思う。それと同時に、運営サイドとしても、お客さんと演者の距離とか、セキュリティ対策や演出などが適切だったかを検討すべきだ。

日本=痴漢大国みたいに、日本人を十把一絡げに報じる外国のメディアに対して、加害者が悪いのであって、日本人という括りで議論すべきでないと論じる意見もあると思う。実際に、彼女のパフォーマンスはとても危険で、たまたま今回、事件が起こったのが日本だっただけで、ほかの国でも同様の事件が起こった可能性は高い。でも、やっぱり、この報道を見た瞬間に、ボクは「日本で起こった事件なのか、恥ずかしいな」と思った。「これでまた韓国人が大喜びするじゃないか」と正直、思った。個人の犯罪であっても、やっぱり国際社会においては、個人は日本人を代表しているのであって、そういう見方、そういう報じられ方になってしまうのは、悔しいが、致し方がない。DJ SODAによって、何となくうまく反日活動に利用されてしまっている感じは否めないが、でも、加害者が、そういう隙を彼女に与えてしまった。

ここから日本国が採るべき手は、早急に加害者を見つけて、適切に裁くことだ。そうやって、毅然とした態度を国際社会に示していくことしかできない。また、運営サイドは再発防止策を検討するべきだろう。DJ SODAを攻撃しても、擁護したとしても、相互の主義主張や価値観が入り込んで、これ以上は議論が捻じれていくだけである。

  

2023年8月23日 演者は安全な舞台を設計するのが務めではないのか!?

DJ SODA氏の件を引っ張るのもどうかと思いながら、もう少し書いてみたい。

DJ SODA氏は「DJをして10年経つが、公演中にこんなことをされたのは初めて」みたいなコメントをしていたが、過去の公演でも同様の事態が発生していたことが徐々に報じられ始めた。特にタイでの出来事は、中国メディアも「見知らぬ男がDJ SODAを触った」と報じていて、問題視されていたようなので、必ずしも今回の公演が「初めて」ということではなさそうだ。勿論、当人の感じ方というのもあって、この程度のボディタッチはオッケィ、でもここからはアウトという個人的な線引きはあると思う。その意味で、彼女の中の一線を超えた事態という意味で「初めて」なのかもしれないが、でも、ことさら初めてを強調するのは、あまり誠実ではない印象はある。

そして、前回の記事でボクは「彼女のパフォーマンスはとても危険で、たまたま今回、事件が起こったのが日本だっただけで、ほかの国でも同様の事件が起こった可能性は高い」と書いたわけだけど、タイを含めて、危ういシーンはあちこちのイベントで散見されているようだ。結局は、触ったヤツが悪いんだけど、でも、パフォーマンスの安全を担保することは、プロの演者の仕事のひとつでもあると思う。過去に何度も似たような危うい事態が発生していたのであれば、演出を見直すなどの対応をすべきだったし、何よりも彼女のマネジメント会社が早急に対応を打っておくべきだった。イベント運営会社も同様だ。今回のイベントは「タイの水かけ祭り」をモチーフに、日本や韓国でフェスを展開している。当然、タイのイベントが先んじてあったわけで、課題も分かっていたわけだから、ちゃんと対策を練るべきだったはずだ。

興奮した観客の集団に接近するというのは、別にDJ SODA氏に限らず、どの演者にとっても危険な行為だ。身体を触られるに留まらず、観客席に引き込まれるとか、怪我をさせられるという事態だって起こり得る。熱狂的でネジの外れたファンがいないとも限らない。ファンが怪我をする恐れだってある。だからこそ、危うい演出を放置して許容したマネジメント会社と運営には大きな責任があるし、DJ SODAもプロの演者であればこそ、観客との接触のリスクを想定して、それ相応の対策を採るべきだった。

衣装の是非とか、表現の自由の話じゃない。セカンドレイプの話でも、日韓関係の問題でもない。もっとシンプルに、安全・安心なショービジネスという観点で問題があったのではないか。

  

2023年8月25日 ハンユスクスこそが龍の正体!?

YouTube「コテンラジオ」でここのところ、「龍の歴史」という特集をやっている。

中国の「龍」の中で、龍の起源はワニ説に絞って、その中でも、モデルとなったワニが実在したというのを、動物学と漢字の歴史から紐解いていこうとする。たとえば、ワニを表す漢字に「鼉(ダ)」というのがあって、これは現在でも中国ではヨウスコウワニ、すなわちアリゲーターを意味している。クロコダイルには「鰐」の字が当てられる。でも、「鰐」という字は比較的、新しいらしい。つまり、インドなどに行って、クロコダイルを見た古代の中国人が「鰐」という字を当てたわけだ。

最近、マチカネワニの一種であるハンユスクスが殷・周の時代の中国には生きていたことが分かってきた。青銅器で傷つけられた痕が発見されたのだ。ヨウスコウワニには「鼉」の字が当てられていたわけだけれど、同時代に生きていたハンユスクス(しかも人間と戦った痕跡まである)は、当時、何と命名されていたのか。それが「竜」だったのではないか。そして、中国が寒冷化してハンユスクスの一種が南下し、中国には大型ワニがいなくなってしまった。「竜」の名前が実体と離れ、伝説化したのではないか。そして、歴代の中国王朝によって神格化されていった。その後の時代に、インドでクロコダイルを見つけて、新たに「鰐」の字が当てられた。ヤンヤン氏が動画の中で青木良輔氏の学説と、その後の調査研究結果を丁寧に紹介してくれているので、非常に聴き応えのある納得の動画になっている。

日本にいると、ワニはワニであって、アリゲーターもクロコダイルも区別がつかないんだけど、ヨウスコウワニというのは、比較的、穏やかで、人を襲うような凶暴さはないらしい。一方のマチカネワニは7メートル、中国古代に棲息していたハンユスクスは6メートル半ほどととても巨大で、とても恐ろしいワニだったらしい。だからこそ、殷・周の時代にハンユスクスが生きていたのなら、何らかの名前が与えられたはずだ。それこそが「竜」だったのではないかという説は、非常に説得力を持つ。

* * *

ちなみに、マチカネワニは大阪府豊中市で化石が発見され、化石発見地の待兼山丘陵からマチカネワニと命名されている。マチカネワニの学名は「トヨタマヒメイア・マチカネンシス」で、実は記紀神話のトヨタマヒメの名もついている。トヨタマヒメといえば、ウミヒコ・ヤマヒコの神話の中で、ヤマヒコの子を出産するときに「出産中は決して覗くな」と言って出産に臨んだにも関わらず、ヤマヒコはこっそりと覗いてしまう。すると、トヨタマヒメがヤヒロワニの姿になって海辺を這っているのを見て、ヤマヒコは驚く。「あれだけ覗くなと言ったのに!」と言って、トヨタマヒメは海に去ってしまう。

というわけで、日本にも約30万年前にはワニが棲んでいた。でも、文明後には生き残っていないので、日本の神話に登場するワニ(古事記では「和邇」と書く)は、アジアのイメージを輸入したものだろう。実際に大和朝廷で活躍した和珥氏は中国南部やベトナムなどから渡来した氏族で、ワニを信仰していた可能性も指摘されている。

というわけで、後半は日本の「和邇」伝承に関するボクの最近の興味を書いたけど、是非、コテンラジオを視聴してみて欲しい。結構、面白い学説を紹介してくれている。

  

2023年8月27日 ネッシーの大捜索!?

ネス湖センターによれば、8月の26日(土)と27日(日)にThe Quest Weekendと称して、ネッシーの大捜索をすると発表し、世界各地のハンターにネス湖に集まるように声掛けした。昨日と今日で、どんな成果が得られるのか、期待したいところ。

それにしても、このご時世になっても、ネッシーで一大イベントが開催できるというのは、実に素晴らしいことだ。インターネットが発達して、簡単にインターネット上で検索すれば答え合わせが出来てしまう時代になった。だから、いわゆるオカルトは廃れるのだと勝手に思い込んでいた。でも、ちゃんとこうして脈々と、未確認生物のイベントに人が集まって熱狂できるのだ。とても良いことだ。

大体、最近、本屋さんに行くと、朝里樹さんの都市伝説関連の本が平積みにされていたりして、それもまた、微笑ましく思っている。問題は、その購買層というのか、エンタメを享受しているのが、若者世代にまで響いているのかどうか。1980年代のオカルトの残り香に当てられたボクらにだけ響いているのでは意味がないのである。

ちなみに、ネス湖センターのウェブサイト(https://lochness.com/)、意外と凝っている。ネス湖の水面がゆらゆらと動いているんだけど、下にスクロールすると、急に湖の深くに潜り込んだように、背景が暗くなったかと思うと、ネッシーのシルエットがスゥーッと出てくる。面白い。

  

2023年8月29日 ワン切り!?

最近、WhatsAppで、ブルキナファソ、ナイジェリア、パキスタン、インド、インドネシア、南アフリカ、ベネズエラなど、いろんなところから、ワン切りの電話が掛かってくる。しかも決まって2回。決まって1分の時間をあけて、もう一度掛かってくる。

別にだから何だという話で、折り返すわけでもないし、それでお金が掛かるわけでもないんだけど、でも、面倒くさいな、と思っている。仕事をしているときに、ブルブルっと振動すると、何かメッセージかな、と思って確認してしまうし、電話の履歴が埋まってしまうのも面倒臭い。そもそも、どこかで番号が流出している事実にも嫌になる。

こういう電話って、何の意味があるんだろう。「この電話番号は生きていますよ!」という情報を収集して、その後、何か獲物を引っ掛けようとしているのだろうか。

ボクの場合、ナイジェリア、パキスタン、インドネシア、南アフリカに関しては、少なからず多少の知り合いがいたりするので、本当に知人からの連絡である可能性もあるから、困ってしまう。まあ、本当にコンタクトしたければ、電話ではなくてメッセージで送ってくるだろうから、無視を決め込むしかないんだけど、面倒臭いなあ。電話番号を変更するのは、手続きがいろいろあって面倒臭いもんなあ。

  

2023年8月31日 オカルト復興!?

ユリ・ゲラー氏がXにグレイの写真を投稿している。先日はネッシーを話題にしたが、今回はグレイ。しかも投稿者があの超能力者のユリ・ゲラー氏。1980年代のオカルトが復興している2023年8月である(笑)。結局、ネッシー大捜索は大きな成果もなさそうだし。まあ、そりゃあ、そうだよね。あっはっは。