ネッシー

分 類未確認生物(UMA)イギリス伝承
名 称 Nessie(ネッシー)【英語】
Loch ness monster(ロッホ・ネス・モンスター)《ネス湖の怪物》【英語】
容 姿全長10メートル前後の首長竜。
特 徴ネス湖で目撃される水棲の未確認生物。
出 典

20世紀最大のミステリー!?

ネッシーはスコットランドのネス湖で目撃される未確認生物である。世界的には《ネス湖の怪獣》を意味するロッホ・ネス・モンスターとして知られるが、日本では愛称の「ネッシー」の方が有名である。体長は10メートル前後で、長い首と大きなヒレを持ち、背中にはコブがあるとされる。一般的には首長竜(プレシオサウルス)のような姿で想像される。20世紀最大のミステリーとされた。

ネス湖はイギリス最大の湖で、長さは約37キロメートルもある。ネス湖周辺の道路が整備された1930年代以降、目撃が多発している。1933年5月にマッケイ夫妻の目撃談が新聞で報道され、11月にはヒュー・グレイが最初の写真を撮影し、公表した。1934年4月には最も有名な「外科医の写真」がデイリー・メール紙に掲載され、大きな話題となった。

1951年にラクラン・スチュアートによって撮影された写真では、ネッシーの背中に三つのコブがあることが分かる。1955年にマクナブによって撮影された写真は、アーカート城址が写っており、ネッシーの大きさが10~15メートル以上あることが分かる。1960年にはネッシー研究家のティム・ディンスデールによって動画が撮影された。1975年にボストンの応用科学アカデミー研究チームは、ネッシーのほぼ全身と頭部のアップを写した水中写真を撮影している。

日本にもいる○ッシー!?

日本ではネッシーのような水棲未確認生物に「~ッシー」と名付けるのが一般的で、芦ノ湖のアッシー、池田湖のイッシー、屈斜路湖のクッシー、中禅寺湖のチュッシー、琵琶湖にはビッシーなど、さまざまな水棲の未確認生物の存在が語られている。

また、1977年に日本の漁船がニュージーランド沖で未確認動物の腐乱遺骸を引き揚げたときにも「ニューネッシー」と命名されている。ネス湖に棲息するから「ネッシー」なので、おかしな命名ではあるが、日本では「ネッシー」が水棲の未確認生物の代名詞であったと言える。

『聖コルンバ伝』にも登場!?

ネッシーに関する最古の記録として、しばしば『聖コルンバ伝』(690年頃)が引き合いに出される。アイルランド出身の聖職者コルンバが565年にネス川で怪物と遭遇したとされる記録である。突如、水中から怪物が現れ、漁をしていた若者が食い殺された。たまたまその現場に居合わせたコルンバは十字架を掲げて怪物に退散するように命じ、去っていったという物語である。舞台は厳密にはネス湖ではなくネス川で、少し場所は異なる。また、ファンタジー的な要素が強い印象を受けるので、個人的には「ネッシーの最古の記録」としては取り扱うことに躊躇してしまう。

《参考文献》

Last update: 2020/08/16

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