ヤマタノヲロチ

分 類日本神話
名 称 八俣遠呂智(ヤマタノヲロチ)〔記〕【日本語】
八岐大蛇(ヤマタノヲロチ)〔紀〕【日本語】
容 姿8つの頭と8つの尻尾を持った大蛇。
特 徴毎年、娘をさらって喰らう。酒に酔っ払ったところをスサノヲに退治される。
出 典『古事記』(8世紀頃)、『日本書紀』(8世紀頃)ほか

スサノヲが退治した大蛇の化け物

ヤマタノヲロチは記紀神話に登場する大蛇の化け物。その名前が示す通り、8つの頭と8つの尾を持った大蛇で、8つの谷、8つの峰にまたがるほど巨大だった。背中にはスギやヒノキが茂り、腹は真っ赤に血が滴り、ホオズキのように真っ赤な目をらんらんと輝かせている。出雲国の肥河(島根県の斐伊川)に棲みつき、毎年、老夫婦(アシナヅチ、テナヅチ)の娘を次々とさらっては喰っていた。高天原の追放されたスサノヲが出雲国に降り立ったときには、8人いた娘は7人食べられてしまい、次は最後の末娘のクシナダヒメの番だった。そこでスサノヲはクシナダヒメを妻にすることを条件にヤマタノヲロチを退治することを約束する。スサノヲは老夫婦に大量の酒を用意させると、8つの門に大きな酒桶を置き、ヤマタノヲロチが酒桶に首を突っ込んで酒を飲み、酔っ払って眠ってしまったところを十拳剣(とつかのつるぎ)で斬り刻んだ。

スサノヲがヤマタノヲロチの尾を斬ったとき、十拳剣の刃が欠け、体内から一振りの剣が出てきた。これが天叢雲剣(あまのむらくものつるぎ)で、アマテラスに献上された。

《参考文献》

Last update: 2021/10/02

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