雷獣(らいじゅう)

分 類日本伝承
名 称 雷獣(らい-じゅう)【日本語】
容 姿小型のイヌやタヌキ。鋭い爪を持つ。後脚が4本、尾が3つとも。
特 徴落雷とともに天から降ってくる。
出 典

雷とともに落ちてくる謎の獣!?

雷獣(らいじゅう)は、落雷とともに天から落ちてくる日本伝承の獣。イヌやタヌキのような獣で、体長は60センチメートルほど。頭は細長く、尾はキツネのように長いという。前脚が2本、後脚が4本、尾が3つと説明する文献もある。爪はワシのように鋭く、その爪で樹木に爪痕を残すという。手足には水掻きがあるとも言われている。

雷獣は普段は山に棲んでいて、巣の穴から首を出し、夕立ち雲が山の方に下がってくると雲に飛び乗るという。そのときに雷が鳴るという。そして、落雷とともに落ちてくるという。一説では『平家物語』に登場する鵺(ぬえ)も雷獣なのだとされる。

実は、雷獣のミイラを伝える寺院もある。有名なのは新潟県長岡市の西生寺で、ネコに似た謎の獣のミイラが展示されている。また、岩手県花巻市の雄山寺にも「雷神」としてネコに似た獣のミイラが祀られている。ミイラになった場合の雷獣はちょっと大きなサイズのネコという印象がある。

広島県の雷獣は甲殻類っぽい!?

なお、広島県では甲殻類のような雷獣の伝承が残されている。カニのような顔で、髪の毛を生やし、鳥の翼のような手足で、鉄のような爪を持ち、その身体には鱗があるという。

《参考文献》

Last update: 2023/06/10

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