秦廣王(チングアンワン)
分 類 | 仏教、道教 |
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秦廣王(秦广王)〔qínguǎngwáng〕(チングアンワァン)【中国語】 秦広王(しんこうおう)【日本語】 | |
容 姿 | 法衣と法冠を身につけた髭の男性。 |
特 徴 | 亡者を初七日で裁く。 |
出 典 | 『西遊記』(16世紀)ほか |
初七日で亡者を裁く十王!?
秦広王(しんこうおう)は地獄で亡者の審判を行う十王の1人。仏教や道教では、死者は、初七日に始まって三回忌に至るまで、合計10人の王によって審判を受けるとされ、秦広王は死者を最初に裁く存在である。死者は初七日(命日を第1日として6日後)に三途の川の前で秦広王の前に引き出される。人の両肩には生前の悪行と善行の記録する倶生神がいて、彼らの報告を元に五戒に反していなかったかを審理する。
以降、死者は7日おきに審判を受け、四十九日までに7人の王に裁かれる。これによって、輪廻転生の次の行き先が決する。しかし、7人の王の判決で納得できない場合、救済措置として、さらに3回(百ヶ日忌、一周忌、三回忌)の審判を受けることができる。室町時代以降の日本では、さらに3回(七回忌、十三回忌、三十三回忌)の救済の場が追加され、十三王とする宗派もある。
《参考文献》
Last update: 2021/08/01