ピトリ

分 類インド伝承
名 称 पितृpitṛ
容 姿人間と同じような姿の霊。
特 徴祖霊。家庭を守護する。
出 典

適切な供養で守護霊に!?

ピトリはインド伝承の祖霊。インドでは古来よりシュラーッダと呼ばれる祖霊祭祀が伝わっており、そこでピトリが祀られる。シュラーッダの祭祀そのものに起源は古く、すでに前6世紀頃の文献に言及がある。元々は父方の祖霊を祀っていたが、次第に母方の祖霊も祭祀の対象になっていった。

古代インドでは死んだ人間の霊はプレータと呼ばれ、飢えと渇きを抱えて彷徨う存在となる。そのため、プレータからの解放を目指して、遺族は供養の儀式を執り行う。1年間、適切に供養のための儀式をされれば、死霊は無事にピトリ(祖霊)となって家族を守護するようになる。しかし、供養の儀式が適切に実施されなかった場合には、飢えと渇きを抱えたまま彷徨うことになる。

《参考文献》

Last update: 2020/09/22

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