鬼(オニ)

分 類日本伝承
名 称 鬼(オニ)【日本語】
容 姿巨体で頭に角をはやし、牙を持つ。虎の皮のふんどしを履き、棍棒などを持つ。
特 徴たくましい。人をさらい、人を喰らう。しばしば英雄に退治される。
出 典『桃太郎』『一寸法師』『こぶとり爺さん』ほか

日本各地に棲息する魔物のスター!

鬼(オニ)は古くから日本に伝わる怪物。桃太郎の鬼退治や一寸法師の鬼退治など、日本の昔話には多数の鬼たちが登場する。巨大でたくましい姿で、頭に角をはやし、虎の皮のふんどしを履いて、棘のついた棍棒などを持つ鬼の姿が有名である。肌の色が赤いものは赤鬼、青いものは青鬼などと呼ばれる。しばしば人をさらい、人を喰らう。

もともと、中国語で鬼(グゥイ)と言えば、単純に死霊のことを指していった。日本でも死者の国があるという北東方向は「鬼門」などと恐れられていたが、この方向が丑寅の方角だったため、そのイメージから、平安時代頃までに牛の角と虎の皮のふんどしという姿が与えられたという。また、死ぬことを「鬼籍に入る」という表現も、中国の鬼の名残りである。

平安時代には、大江山に多くの鬼たちを引き連れて暴れ回る酒呑童子などがいて、源頼光や渡辺綱などの討伐隊に退治されたという。鎌倉時代から伝わる「こぶとり爺さん」の話では、鬼の宴会におじいさんが巻き込まれ、約束のかたにこぶを取られる。女性が鬼に変化するものもあり、般若や鬼女(きじょ)などと呼ばれる。東北のナマハゲから宮古島のパーントゥまで、日本各地にはさまざまな鬼たちが伝わっている。

《参考文献》

Last update: 2021/12/04

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