ガンプ

分 類近代文学(オズ・シリーズ)
名 称 Gump(ガンプ)【英語】
容 姿ヘラジカの剥製の頭、ソファの身体、4枚のヤシの葉の翼、箒の尻尾。
特 徴王宮にある寄せ集めの材料でつくられ、命の粉で生命を宿した。空を飛ぶ。
出 典ライマン・フランク・ボーム『オズのふしぎな国』(1904年)ほか

寄せ集めの材料で急場につくられた魔法の生き物、空を飛ぶ!?

ガンプはライマン・フランク・ボームのオズ・シリーズの2作目『オズのふしぎな国』に登場する魔法の生き物。オズの魔法使いが不在になったエメラルドの都は、かかしによって統治されていたが、ジンジャー将軍の反乱によってかかしとその一行は王宮の中に閉じ込められてしまった。そこで彼らは王宮にあるものから空飛ぶ生き物をつくることにした。

ウォルグバグは暖炉の上にかかっていたヘラジカの頭の剥製を、チップはソファを2つ、ジャック・パンプキンヘッドは箒を、かかしは洗濯ひもとロープを、そしてブリキのきこりは中庭のヤシの木から4枚の葉を屋上に持ち寄った。それらをブリキのきこりが生き物のように組み立てた。ソファを向かい合わせにしてロープで縛り上げ、ヘラジカの頭の剥製を前につけ、そして4枚のヤシの葉を翼にした。そして最後に箒を尻尾とした。その後、チップが命の粉を振り掛けると、この物体は命を持ち、動き出した。そして、空を飛んだ。こうして、彼らはガンプに乗って王宮から脱出した。

その後も一行はガンプに乗って冒険をしたが、無事に冒険を終えてエメラルドの都に戻って来たとき、オズの統治者のオズマ姫は大活躍のガンプに望むものを与えようとした。ガンプは、ちぐはぐな自分の身体の解体を願った。元々、ガンプは森でヘラジカとして生きていたが、現在のちぐはぐな身体で生きるのを嫌がった。そこで、オズマ姫はガンプの姿をバラバラにして、ガンプの首は大広間の暖炉の上の壁に飾った。それ以降も、ときどき、ガンプは客人に話しかけて驚かせることがある。

《参考文献》

Last update: 2021/07/18

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