バイシャジャグル/薬師如来

分 類仏教
名 称 भैषज्यगुरुbhaiṣajyaguru〕(バイシャジャグル)《薬師》【サンスクリット】
भैषज्यगुरुवैडूर्यप्रभाराजbhaiṣajyaguruvaiḍūryaprabhārāja〕(バイシャジャグルヴァイドゥーリャプラバーラージャ)《薬師瑠璃光王》【サンスクリット】
薬師如来(やくしにょらい)【日本語】
容 姿衲衣を着た修行僧の姿。左手に薬壺を持つ。
特 徴病気や貧困の人々を救う如来。
出 典『薬師経』ほか

病と障害を取り除くお薬師さま!?

バイシャジャは《医療・医薬》、グルは《教師》なのでバイシャジャグルは「薬師」と訳されている。『薬師経』では、薬師如来は菩薩の時代に、十二の大願を誓い、その大願を果たして如来(タターガタ)になったとされる。特に第六願が身体障害等の病苦にある人々の苦しみを取り除くこと、第七願が医者に見放され、医薬も効かない身寄りがない人々の苦しみを取り除くこと、第十願が女性であることが障害になっている人々の障害を取り除くこと、第十一願が飢えのために悪事を働く人々に香味の食を施すこと、第十二願が貧しくて衣服がない人々に衣服がを施すことであり、病苦や貧困などを取り除く現世利益的な側面が強い。

日本では飛鳥時代から信仰される仏で「お薬師さま」として人気がある。左手に持つ薬壺は万病に効く法薬で、いくら使っても減ることはない。日光菩薩と月光菩薩を脇侍とし、十二神将を眷属としている。

東方にある「瑠璃光浄土」という世界に住んでいるという。諸病回復を祈願して多くの人が寺を訪れる。特に眼病にご利益があるとされ、『今昔物語集』などでも、盲目の女性が薬師如来に祈ったところ、目が見えるようになったなどのさまざまな伝承が伝わる。

《参考文献》

Last update: 2020/05/24

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