ユーン・バイン・ナッ
分 類 | ミャンマー伝承 |
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ယွန်းဘုရင်နတ် 〔jʊ́ɴ bəjɪ̀ɴ naʔ〕(ユーン・バイン・ナッ)《ユアン族の王の精霊》【ミャンマー語】 | |
容 姿 | 鞘に収まった剣を持った男性の精霊。 |
特 徴 | 16世紀のラーンナー朝の王で、タウングー朝のバインナウンに軟禁されて、死後、精霊と化した。 |
出 典 | - |
ラーンナー朝の王、軟禁されて死後、精霊と化す!?
ユーン・バイン・ナッはミャンマー伝承に登場する37柱の精霊ナッの1柱である。
16世紀、タウングー朝のバインナウン王(1516-1581年)は、周辺のモン族やシャン族を制圧してビルマ大半を掌握すると、1553年には都をアヴァに遷都した。さらにチェンマイに都を置くタイ系のラーンナー朝を属国にし、さらにはアユタヤ王朝も陥落させ、支配下に置くことに成功した。
ユーン・バインはラーンナー朝のメクティ(メーク)王(-1581年)のことで、1563年にバインナウン王の支配下に入った後は、副王としてチェンマイの支配を認められたが、バインナウン王がアユタヤ王朝に侵攻する際に、軍事作戦への参加を拒み、1564年に副王の地位を剥奪され、バゴーのカンボーザターディ宮殿に幽閉された。そして、1581年に赤痢に罹って死に、その後、精霊ナッと化したと言われる。
ユーン・バイン・ナッは37柱の精霊ナッの中では、唯一、ビルマ由来ではない。鞘に収まった剣を持った男性の姿で描かれる。
《参考文献》
- 『The Thirty-Seven Nats: A Phase of Spirit-Worship prevailing in Burma』(著:Sir Richard Carnac Temple,1906年)
Last update: 2023/03/05