金星人

分 類サイエンス・フィクション(宇宙人)
名 称 金星人(キンセイジン)【日本語】
Venusian(ヴェヌーシャン)【英語】
容 姿金髪の美しい姿。
特 徴核戦争の危機を人類に伝えるために地球を訪問し、人間に接触する。
出 典アダムスキー『空飛ぶ円盤実見記』(1953年)ほか

金星人!
アダムスキーが接触した金星人オーソン

金星人、核戦争の危機を人類に伝える!?

金星人(キンセイジン)は、かつて金星に棲んでいると考えられていた知的生命体。

金星は地球と同じくらいの惑星で、1761年には地球と同様に大気を持つことも発見されていたため、探査機による観測が行われる以前は、地球と同じような気候、あるいはもう少し暖かい気候との説もあり、生物が存在する可能性は十分にあると考えられていた(実際には地表は90気圧、460℃以上)。そのため、しばしば、SF作品で取り上げられた。

スペースオペラ全盛期には、太陽系内の惑星は内側から順に誕生したと考えられていたため、金星は地球よりも早く文明が発達したという設定で描かれることが多く、反対に木星や土星は未開の地として描かれた。ヴィーナスからの連想で、美女として描かれることが多い。

アダムスキー、金星人と宇宙を旅する!?

UFO研究家のジョージ・アダムスキーは『空飛ぶ円盤実見記』(1953年)を出版し、金星人と接触したと証言した。まさにコンタクティー(宇宙人と接触した人)の元祖である。アダムスキーは1946年からたびたび空飛ぶ円盤を目撃していたが、1952年11月にアメリカのカルフォルニア州のモハーヴェ砂漠で、巨大な飛行物体と遭遇した。アダムスキーは宇宙人が自分に語り掛けていると感じ、人気のない場所に移動すると、銀色の円盤が着陸して、中から地球人と変わらない姿の宇宙人と遭遇した。宇宙人はテレパシーによって、金星から来た「オーソン」と名乗ったという。金星人オーソンは核実験を懸念し、核戦争の危機を人間に伝えるために地球を訪問しているという。オーソンは金髪で、美しい姿として描かれている。同年12月には「空飛ぶ円盤」の写真の撮影に成功し「アダムスキー型」と呼ばれ、現在の円盤型宇宙船のイメージとして定着した。

アダムスキーは続編『空飛ぶ円盤同乗記』(1955年)の中で、金星人オーソンと再会するだけでなく、火星人ファーコンや土星人ラミューとも面会し、彼らと円盤に乗って巨大な母船を訪れると、月を1周し、他の惑星を訪問したと記述している。マスターと呼ばれる指導者とも会見して、人類平和のための宇宙哲学を授けられたという。彼は生涯で25回、宇宙人と会っているが、いずれも高度な知性を持った存在であった。

突拍子もない話だが、アダムスキーの登場以降、たくさんのコンタクティーが名乗りをあげ、さまざまな宇宙人との接触を報告している。

《参考文献》

Last update: 2020/05/02

サイト内検索