シー・サーペント
分 類 | 古代・中世博物誌、未確認生物(UMA) |
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Sea Serpent(シー・サーペント)《ウミヘビ》【英語】 | |
容 姿 | 巨大なウミヘビ。 |
特 徴 | 海に棲息する。多数、目撃される。船や船乗りを襲うこともある。 |
出 典 | オラウス・マグヌス『北方民族文化誌』(1555年)ほか |
世界中の海で目撃される巨大な蛇の怪物!?
シー・サーペントは海に棲むとされる巨大なウミヘビの怪物。彼らは世界中の海に棲息していて、大航海時代以降、たくさんの目撃談が続いている。オラウス・マグヌスの『北方民族文化誌』(1555年)には、帆船よりも大きなウミヘビが乗組員を襲っている絵が描かれている。中世の海図などにはシー・サーペントが描かれていることも多い。現代でもしばしば目撃されていて、未確認動物(UMA)として語られることもある。その目撃情報はさまざまではあるが、体長100メートルほどのものもいれば、稀に数キロメートルという信じられないほどの大きさのものもいる。シー・サーペントがマッコウクジラと格闘していたとか、あまりにその身体が巨大だったため、通り過ぎるのに数日かかったという伝承もある。日本の伝承にもイクチという妖怪が知られている。これは船をまたいでいくが、通り過ぎるのに何時間もかかったとされる。船を襲って沈めたり、浮き島と間違って上陸した船乗りたちを溺死させることもある。本来、シー・サーペントの原義は《ウミヘビ》であるが、長い首を持った四足の怪物みたいなものも、広義では、シー・サーペントと捉える場合もある。クラーケンのような巨大なタコみたいな怪物などもシー・サーペントの一種と考えることもできる。カメのようなもの、魚のようなものもシー・サーペントの一種として報告されている。
(オラウス・マグヌス『北方民族文化誌』より)
衝撃の写真:シー・サーペントは実在する!?
シー・サーペントが未確認生物として認識された衝撃の写真がある。1964年12月にフランス人のロバート・ル・セレック(Robert Le Serrec)氏がオーストラリアのクイーンズランド州マッカイ沖で撮影したもので、あまりにも鮮明なので、注目された。
(ロバート・ル・セレック氏撮影)
セレック氏は、シー・サーペントが怪我しているように見えたため、海中用ライフルを手に、水中に潜り、前方7メートルくらいまで接近したという。彼によれば、体長は約25メートルほどで、薄っぺらく、皮膚はウナギに似ていたという。また、ヒレはなく、白い口の中には歯は見つけられなかったという。
この写真は加工された後はなく、どのように撮影されたものなのかはよく分かっていない。布のようなものを水中に流して撮影したものとされている。
《参考文献》
- 『Truth In Fantasy 事典シリーズ 2 幻想動物事典』(著:草野巧,画:シブヤユウジ,新紀元社,1997年)
Last update: 2020/05/06