ファンファズムス

分 類近代文学(オズ・シリーズ)
名 称 Phanfasms(ファンファズムス)【英語】
First and Foremost(ファースト・アンド・フォアモスト)【英語】
容 姿
特 徴ノーム王と一緒にオズの国に侵攻し、忘却の水を飲んで国に送り返された。
出 典ライマン・フランク・ボーム『オズのエメラルドの都』(1910年)

強大な魔法の力を持つ正体不明の妖精!?

ファンファズムスはライマン・フランク・ボームのオズ・シリーズの6作目『オズのエメラルドの都』に登場する危険な妖精の一族。日本語訳では「マボロシ族」などと呼ばれる。

彼らは強大な魔法の力を持っており、本当の姿は分からない。ノーム王がオズの国への復讐を企てたとき、ノーム王の配下のガフ将軍は、マボロシ族を味方に引き入れようとファンタスティコ山を訪れた。そのときには、フクロウやクマ、トカゲなど、さまざまな動物の頭を持ち、二足歩行をする猿のように毛むくじゃらの生き物で、最小限の服を身に着け、棍棒などで武装して、岩の中に暮らしていた。しかし、本当は宮殿で暮らす着飾った妖精で、魔法によってそのような姿に見えていた。ファースト・アンド・フォアモストという名のクマ頭の王が支配している。この熊頭の王は日本語では「頭」、あるいは「イノイチバン」と呼ばれている。

ガフ将軍がオズの国への攻撃に協力するように依頼すると、クマ頭の王は「ファンファズムスが持っていないもので、お前がさしだせるものは何か」と問う。ファンファズムスは強力な魔法を持っていて、何でも手に入るため、ガフ将軍はしばらく頭を悩ませたが、「幸せな人々を不幸にする喜びを提供できる」と伝える。この答えに満足したファースト・アンド・フォアモストはノーム軍に協力することを約束した。

死の砂漠を越えるため、ノーム軍がトンネルを掘ってオズの国に侵攻してきたとき、オズの統治者オズマ姫がトンネルを大量のほこりで満たした。このため、彼らはオズの国に到着するや否や、忘却の泉の水を飲んで喉の渇きを癒そうとし、すっかり邪悪さを忘れて、オズマ姫に魔法のベルトで自分たちの国に送り返された。

《参考文献》

Last update: 2021/02/23

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